2019.04.24 17:00
家族の絆づくり 63
「視線の動き」で相手の思考が分かる
ナビゲーター:阿部 美樹
あなたはどのタイプ
コミュニケーションをする中で、言葉にならない「非言語の情報」を理解するために、相手の視線に注目してみましょう。思考の内容によって視線の動きに傾向があります。
聴覚的な思考をするときは、視線が横方向に動きます。
「若い頃、好きだった音楽は何ですか?」「昨日、部長は何を話していましたか?」など、すでに知っている音や言葉を思い出しているときは、「左横方向」に動きます。
「キリンが人間の声で話しができるとしたら、どんな声だと思いますか?」「お父さんが亡くなる前に会っていたら、どんな話をされたでしょう?」など、聴覚的創造をするときは、「右横方向」に動きます。
また、「あなたの尊敬する人は誰ですか?」「あなたは、その時どのように思いましたか?」など、自分の中で「心の対話」をしているときは、視線が「左下方向」に動きます。
「無重力状態で浮かんでいるとしたらどんな感じだと思いますか?」など、身体的感覚にアクセスしたり、体験したことのないことを想像する場合、視線は「右下方向」に動きます。
相手の視線を見て対応する
このように、「聴覚的思考」では視線が横方向に動き、「内的思考や身体的感覚の思考」の場合は下方向に、「視覚的思考」の場合は上方向に動く傾向があります。
上方向を見て話をする人は、頭の中で映像やイメージを、思い描きながら話をする傾向がありますので、コミュニケーションを深めるためには「いかにイメージしてもらえるか」がポイントになります。
横方向を見て話をする人は、音や言葉に敏感な傾向がありますので、物事の筋道を立てて論理的に話すのがポイントです。
下方向を見て話をする人は、相手の感情を察したり、自分の気持ちを伝えることを得意とし、ゆっくりとしたテンポで身体感覚で味わってから言葉にする傾向があります。感情豊かに話をすると、理解が深まることでしょう。