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幼児教育Q&A ~すぐに役立つ12のポイント(9)

 アプリで読む光言社書籍シリーズ第5弾、『幼児教育Q&A~すぐに役立つ12のポイント』を毎週火曜日配信(予定)でお届けしています。

林敏子・著 林三男・監修

(光言社・刊『幼児教育Q&A~すぐに役立つ12のポイント』より)

9.歌で心の中に神様を迎える

【Q】
 幼児期における「音楽の教育」について、ポイントを教えてください。

【A】
 家庭において音楽教育に取り組まれるのでしたら、童謡やクラシック音楽、聖歌の活用をお勧めします。特に童謡については、親子、家族でたくさん歌うとよいでしょう。

 童謡の歌詞の中には、戒めの内容とか、お母さんの思い(心情)が込められているものがあります。また季節感にあふれる歌詞の背後には、喜びの世界があり、情緒豊かなものが多いのです。四季に合わせてたくさんの童謡がありますから、まず父母自身が歌ったことのある童謡、心に残っている歌を歌ってみるとよいと思います。

 歌ってみると、私たちの心の世界が広がっていきます。父母にとっては子供心の理解につながり、子供にとっても父母の心が伝わってきます。

 祝福子女は、感性がたいへん豊かですから共鳴しやすいのです。

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 例えば次のような「チューリップ」という曲があります。「さいたさいた チューリップの花が ならんだならんだ 赤、白、黄色 どの花みても きれいだな……」

 チューリップの花が咲く季節には、この歌を親子で口ずさみながら、美しい赤、白、黄色のチューリップを見つけて歩いてみてください。実際に色とりどりの花や植物の中で遊んであげることで、子供の心の中には、花の中で楽しく遊んだ経験が刻まれて情緒が豊かになっていくのです。この歌を口ずさみながら、春の花の名前を覚えるひとときにもなります。

 このほかにも、春の歌には「さくら」、「春が来た」、「めだかの学校」、夏は「うみ」、「たなばたさま」、秋は「夕焼小焼」、「赤とんぼ」、「どんぐりころころ」、冬は「お正月」、「たきび」、「雪」などたくさんの童謡があります。光の子園では四季折々の童謡50曲ほどを歌っています。

 海にしろ、赤とんぼにしろ、自然にしろ、童謡の題材となっているものは神様が創造された森羅万象ですから、それをリズムに合わせて歌うことで、神様の喜びと感動の世界に通じていくのです。歌うことを通して私たちの心が神様の心情に共鳴して、神の愛の心情に満たされるのです。

 またベートーベンやモーツァルトのようなクラシック音楽も、神様との触れ合いの中で啓示的に与えられた曲が多いので、とても共鳴しやすいのです。

 聖歌についても神様のみ言から来ていますから、子供自身が言葉の意味を理解できなくても、ストレートに心の中に伝わっていくのです。

 そのような歌を、親子で、家族で歌いながら、神様の心情に満たされる中で、子供自身、霊的に成長していくことができます。

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 幼児期の教育全般においては「喜び」が中心であり、幼児自身、喜びを感じながら学ぶことが基本ですが、その中でも音楽は喜びの心情がそのまま表現される世界です。聖歌にしても童謡にしても、喜び、愛そうとする心情の波動が言葉(歌詞)となり、メロディーとして表れていると思います。

 神様は喜びの心情の主体ですから、神の子として造られている人間も喜びの心情が中心です。神様の心情の波動を直接感じて心霊がはぐくまれていく、それが音楽の役割だと思います。聖歌についても、心の中に神様を迎え、神様と共に歌うことが大切です。

 季節を歌った童謡についても、例えば、秋になって赤く染まっていく紅葉を見て、それは神様が私たちに下さった「愛と美のプレゼント」という気持ちで神様を感じながら歌うとき、歌うことがうれしいし、神様と一緒だという心がはぐくまれていくのです。

 神様の命を音楽で感じることができる、これが音楽の素晴らしい点です。

 聖歌にしても童謡にしても、歌詞、すなわち言語において神様に近いものが使われているので、とても良い響きをもっています。曲によって勇気を与える言葉もあれば、希望を与えたり、友達づくりを促したり、体育のときに元気を与えるような言葉もあり、意志力や精神力を高めてくれるのです。

 そのような内容を、実際に体を使って歌うことで、宗教的な情操教育につながり、神様に対する祈りや誓いになり、友達のために生きようという力になります。子供たちの心が言葉によって感化され、心霊がはぐくまれていくようになると思います。

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 次回は、「喜びと感謝で体育遊び」をお届けします。