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心情開拓
心霊を育てる生活原則(202)

 原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
 家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。

李耀翰・著

(光言社・刊『心情開拓~心霊を育てる生活原則』〈200549日第3版発行〉より)

22 目的意識をもつ生活

▲李耀翰先生

勝つ生活は孝行心から

 私たちは、失敗してはなりません。いかなることをしても、すべてのことに勝利しなければなりません。寝たり、起きたり、食べたりすることに心を奪われてはなりません。良く寝て起きることも、勝つための生活なのです。なぜでしょうか。自分のことを主管したからです。時間に間に合うように起きたので、うれしいし、食欲がわくのです。食欲がなくなると、自分の生活に負けてしまいます。

 私たちは、愛の力をもって勝つ生活をしなければなりません。勝つ力は、どこから来るのでしょうか。親孝行する根本から来るのです。自分勝手な人は勝利する人にはなれません。そのような人は孝行という根本がないので、やることごとに恥ずかしい結果ばかりが起きるのです。

 ところが、孝行という根本をもっている人は、いつも誇らしく生きていきます。それは、「ぶどうの木には、ぶどうが実り、瓜(うり)のつるには茄子(なす)はならぬ」という諺(ことわざ)のごとくです。孝行の木からのみ孝行の実が結ばれるのです。放縦な人には、いつも苦しみがついてくるのです。根本姿勢が悪ければ一生涯、恥や苦痛から逃れることはできません。正しい姿勢を保つことは難しいことです。黙って実践すれば良い実、おいしい実が結ばれるのです。

 私は精いっぱい努力して、勝つ生活をしなければなりません。自分の心遣いの間違いから不幸は始まります。逆境に陥っても心持ちを良く整えておけば、まるで地下深く流れ込んだ水が地面にわき出るように、どんなに不幸で苦難の道であっても、必ず勝って克服できるようになります。常に心持ちを希望的にし、常に意欲にあふれて、徹底して自己管理すれば、いかなる難しい環境でも克服して発展することができます。

 さらに、人は競争の心理があるので、より大きな力を得ることができます。他の人を押し退けようとするのではなく、相対性をもって善なる競争をすることによって、より積極的になれます。

 あいさつすることにおいてもそうです。先にあいさつしようとする競争心は、とても望ましいことです。他の人から先にあいさつを受けて、あとであいさつをすれば、恥ずかしくなります。ごく小さなことでも、その姿勢が積極的でなければ天は助けてくれません。ですから、あいさつや起きることにおいて、他の人より先にやったり、一日一つずつでも他の人のために良い行いをなせば、それによって自分の将来が明るくなります。

 右手の行いを左手が知らないうちになすこと、他の人よりも少し先に起きて苦労することによって、他の人が助かること、これはすべて目に見えない善なる行いなのです。神様は、このような人を覚えられるのです。

 私たちは今まで、「為(ため)に生きなさい」というみ言(ことば)を聞いてきました。お父様は一生涯懸けて、「為に生きる」生活態度を保ってこられました。人知れず「為に生きよう」とする心、これこそ真なる心持ちなのです。

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 次回は、「目的意識をはっきりもてば勝利する」をお届けします。


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