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幼児教育Q&A ~すぐに役立つ12のポイント(2)

 アプリで読む光言社書籍シリーズ第5弾、『幼児教育Q&A~すぐに役立つ12のポイント』を毎週火曜日配信(予定)でお届けしています。

林敏子・著 林三男・監修

(光言社・刊『幼児教育Q&A~すぐに役立つ12のポイント』より)

2.子供と一緒に祈る

【Q】
 宗教心を芽生えさせようと思い、教会に連れていくのですが、走り回ってばかりで、親の言うことを聞きません。こんな子供たちには、どのようにして宗教教育をしたらいいのでしょうか?

【A】
 幼児がいちばん望んでいることは、父母から愛を受けることです。幼児は愛で満たされて初めて、何かしようという意欲が生まれます。ですから、幼児に対するどんな教育も、まずはたっぷり愛してあげることから始めてください。これは、宗教教育でも同じことがいえます。

 宗教教育というと、何か、難しく考えられがちですが、幼児に対する宗教教育は複雑なものではありません。

 幼児が、家庭生活を通して、父母からたっぷりと愛を受けながら、信仰生活の基礎的な内容、祈りや敬礼、訓読会などについて学んでいくことが、理想的でしょう。

 この信仰生活の基礎的な内容を、父母と共に毎日の生活の中で繰り返す中で、幼児の心に、神様や真の父母様に対する心情世界がはぐくまれていきます。特に、生活の中で、幼児と一緒にお祈りする、また一緒にみ言(ことば)を読むことが、幼児の心をはぐくむと思います。これは時間にしたら、1日、10分から15分のことかもしれませんが、このことを毎日してあげるのと、しないのとでは、幼児の神様に向かう心の成長に、大きな差が出てきます。

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 つい最近、光の子園でこんなことがありました。3人の園児がけんかをして、それぞれの子が親に「○○ちゃんとけんかしたの。あの子とは遊びたくない」というようなことを言ったようです。

 こんなことが毎日続き、親も一緒になって、相手の子供を非難するようになってしまいました。

 子供は、いろいろな性格の友達との出会いを通して、自分にはない世界を味わいながら成長していくものです。「友達との出会いも、神様の導きの中にある」と、考えることも大切です。

 それで、3人の園児のお母さんに来てもらい、いろいろ話を聞く中で、3人とも、子供と一緒にお祈りをしていないということが分かりました。

 このような時は、一緒になって相手を責めるのではなく、一緒に相手の子のためにお祈りするのです。

 お母さんが毎日、子供を抱き締めながら、「きょう、あの子とけんかをしてしまいました。すみませんでした。みんな神様の子供です。神様、あしたは、あの子と仲良く遊ぶことができるようにお願いします」と祈るのです。

 幼児は、抱き締められることで、親の愛を感じ、心が安定します。そして、お母さんのお祈りを聞く中で、幼児の心に祈りの言葉が響くのです。

 こういうことを3人のお母さんに、アドバイスしました。

 また、次のようにも言いました。

 「真の愛を唱える祝福家庭である限り、その真の愛の世界を家庭の中ではぐくんでいく必要があります。いろいろなことが起きた時に、他を責めるのではなく、まず神様の前に、今まで以上に祈ってみましょう」

 それから、3人のお母さんは、子供とお祈りをするようになりました。

 すると間もなくして、担任の保育士が、その3人の子供が仲良くなってきたと報告してきました。

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 幼児は、1日の中であったことを、何でも親に報告します。「きょう、先生から褒められた」「あの子にたたかれた」「お弁当がおいしかった」等々。

 こういう子供の1日の出来事を、父母が夜、子供にも分かる言葉で祈り、神様に一つ一つ報告するのです。

 これを毎日続けたなら、間違いなく、幼児の心に、神様と真の父母様に対する心情世界がはぐくまれていくと思います。このように、幼児の神様と真の父母様に対する心の成長には、父母の信仰が絶対的に影響力をもつのです。

 ですから、幼児に宗教教育をする前に、まず、父母自身が自らの信仰生活を振り返ってみることをお勧めします。このことなしに、子供に宗教教育をすることは難しいでしょう。

 光の子園の場合、園児たちを教育する立場の保育士自身の信仰生活を、たいへん重要視しています。訓読生活や礼拝生活を守ることなしに、決して、園児の前に立つことはできません。ですから、子女の信仰教育の前に父母の皆様の信仰生活の再点検が第一に必要で、その次に、幼児に対する宗教教育を考えてください。

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 次回は、「神様のことを教える」をお届けします。