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続・夫婦愛を育む 22
「グレーかと思ったら…」

ナビゲーター:橘 幸世

 Blessed Lifeの人気エッセイスト、橘幸世さんによるエッセー「続・夫婦愛を育む」をお届けします

 家族で海沿いに向けて車を走らせていた時のことです。
 そこには海岸に沿ってたくさんの風車が並び立っています。自然エネルギー推奨の昨今では、全国そこかしこに見られる風景でしょう。

 窓の外を眺めていた娘が言いました。
 「あっちの三つの風車、グレーだよね?」
 そう言われてその方向を見ると、確かに羽根も支柱も上から下までグレーです。何度も通っている道、それまで見慣れた風車はどれも真っ白でした。

 娘が差した三つ以外、そこに立つ風車はず~っと遠方まで白ばかりです。
 「珍しいね~」と言いつつ、新しく建てられた、グレー・バージョンの風車なのかなくらいに思いました。
 ところが…。

 雲間から日が差すと、そのグレーの風車の一部が白くなりました。やがて、全身真っ白に! 従来どおりの真っ白な風車が、光の加減で全身グレーに見えていただけなのでした。

 これには家族全員ビックリ!
 そして、よ~く見ていると、さっきまで白かった前方の風車が、光の当たり具合と車の位置次第でグレーに見えるようになっていました。順次、変わっていったのです。

 この地方に移って30余年、年に1~2度は走ってきた道ながら、初めて気付いた現象でした!
 何か特殊な塗料でも使っているのでしょうか、難しい理屈は分かりません。ただ、あれだけ見事にグレーと白の間を変化している現象に驚きました。

 光の当たり具合で、白がグレーに見える!

 私たちの視点にも同じことがありますね。
 昨今は、責めていた側が責められる側に転じたり、悪人扱いされていた人が一転ヒーローのごとき扱いを受けたりしています。
 評価が定まらない、変遷する風潮の中、白かグレーかはたまた黒か、判別しがたいことが無数にあります。

 自分に対する他人(ひと)さまの評価もきっとさまざまでしょう。そこに一喜一憂せず、内なる良心に確認しながら、穏やかに生きていけるといいなと思います。たやすいことではありませんが…。

 逆に、ある人が丸々グレーに見えて、葛藤している自分がいる時は、光が当たっていないだけかもしれない、見る角度の問題かもしれないと、雲の下にいる自分を自覚するよう心がけます。すぐに光は当たらなくとも、実体は白であることを思って…。
 その人の近しい人など、白に見えている人もいるのです。

 ちなみに、近くで見ると、どの風車もしっかり本来の姿、真っ白に見えます。

 「光あるうちに光の中を歩め」という聖句(参照:ヨハネによる福音書 第123536節)が思い出されました。


 橘幸世氏の書籍はこちらから。
夫婦愛を育む魔法の法則

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