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シリーズ聖歌

 世界平和統一家庭連合の「聖歌」を、第一部1番から順にご紹介してまいります。

 今回は、聖歌の第一部44番「まことの宴」をお届けします。

 「まことの宴」は、1960年代、日本の教会草創期における霊界からの励ましとして与えられた霊歌です。

 年若く経験も少ない青年たちが、神様の願いを果たしたいと立ち上がったとき、多くの霊界からの励ましがありました。この歌もその一つです。

 この歌が与えられた場に居合わせ、それを書き取った太田郁恵さんの話をもとに、その様子をお伝えしたいと思います。太田さんは、日本聖歌指導の元祖ともいえるかたです。

 1963年12月13日、午前中のことでした。その日は冬なのに日ざしの暖かい気持ちの良い日で、当時の本部だった下北沢教会(東京都世田谷区)の庭の常緑樹の緑がとてもきれいだったことを覚えているそうです。

▲世田谷区代沢にあった本部教会(1963.10~64.10)

 そのときふと、部屋の中からお祈りの声が聞こえてきました。部屋に入ってみると、それは霊感の優れたある兄弟が、異言を語っていたのでした。

 そのうちに異言は、歌になっていきました。最初は勇壮活発な歌、それから少し間があって、ガラッと調子が変わり、「天地に…」と歌いだしたので太田郁恵さんはハッとして、急いでわら半紙に五線を書き、採譜していきました。何か無意識のうちに書き取らされたという感じがしたそうです。

 その男性の歌声は清くきれいな女性の声のように聞こえてきたのです。うたっている男性の霊眼には、大きな真っ赤な太陽に向かって、手をつなぎ合って立っている多くの人影が見えてきたそうです。

 とてもゆっくり4番まで歌ったのですが、古語も多く、聞き取りにくいところもありました。すぐそのとき教会にいた人が集まり、オルガンに合わせて幾度も歌ったのですが、「日本の都に真実は立つ」という言葉がうれしくて、皆で感動しました。

 まだ数も少なく基盤もないのに、その言葉が霊界から与えられたことが希望であり、神の励ましを感じて力づけられたのです。その時代にふさわしい、一つの心霊を開拓してくれた歌でした。

 ずっと後になって、言語学者にこの歌を紹介したとき、「まさぐや」は神の古い枕詞(まくらことば)で、「全てに勝る」という意味であることなどを教えてくれ、どうしてあなたたちのような若い人がこのような古語を知っているのかと不思議がられたそうです。

(参照:『聖歌のめぐみ』)

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