2025.01.22 17:00
女性の立場から見たレダ 9
『世界家庭』に掲載された飯野絢子(あやこ)さんの証しを、毎週水曜日配信(予定)でお届けします。
飯野貞夫・天一国特別巡回師(777家庭)の夫人・絢子さん(2024年10月聖和、享年86)は、飯野巡回師と共に2008年から4年間にわたってレダ(パラグアイ)に滞在し、開拓にいそしむ日本人国家メシヤたちを支えました。そんな絢子夫人のレダでの歩みを紹介します。
地球の裏側の清平に届いたレダでの祈り
2008年7月19日のことです。ちょうど、日本から倉田サダ子さん(ハイチ国家メシヤ、1800家庭)が応援に来てくれていて、その朝、倉田さんと現地の女性と一緒に朝食の準備をしていました。ところが、その日はなぜか倉田さんも私も体が重くて大変なのです。倉田さんは耐えきれず椅子にへたり込んでしまいました。
それでも朝食の時間が迫っていたので、私は料理を続けていました。途中で私が倉田さんに「みそを取って」と頼み、現地の女性から倉田さん経由で手渡されたのは、何とピーナッツバターだったのですが、それをよく確認もせずに入れてしまい、味を見てびっくりぎょうてん。
2人で「きょうは何だかおかしいわね」と話していたのですが、数時間後、日本からのファクスを握りしめた夫が、「大変なことになった」と言いながら、あたふたとやってきました。それが、真の父母様のヘリコプター事故の知らせだったのです。
瞬間、心が凍りつき、真の父母様は霊界に行ってしまわれたと思いました。でも次々と入ってくる情報で、そうではないということが分かり、安堵しましたが、同時に「ああ、そういうことだったのか」と、その日のおかしな出来事を振り返って納得したのです。世界中どこにいても霊界はつながっているのだと、今さらのように確信しました。
私はいつも、真のご家庭に何か重大な出来事が起こったときに、その瞬間を自分はどう生きていたかと考えます。安楽に過ごしていなかったかと自分に厳しく問うのです。ヘリコプター事故のとき私は、真のお父様が思いを込めてくださった特別の場所であるレダにいられたことに、心から感謝しました。
もう一つ、忘れることのできない出来事があります。2011年の洪水です。洪水といっても、日本とは全くイメージが違います。雨期に何百キロも上流で降った雨がパラグアイ川の水となって、何か月もかけて徐々に増水してきていました。その水が、季節はすでに乾期になっていたにもかかわらず、レダを襲ったのです。
そんな中、5月4日、突然、分捧王と国家メシヤに対して、米国・ラスベガスに集合という声がかかりました。当時レダに滞在していた国家メシヤは8人ほどでしたが、全員が駆けつけました(1人は夫人が代理で参加)。
中田所長は、留守の間は日常業務を最小限にすることに決め、現地の労働者の多くを家に帰しました。そして、パラグアイの男性食口(シック)3人と日本側は私を含めて3人の計6人と、信頼できる現地の労働者数人だけでレダを守ることになりました。その中で唯一の女性だった私に、夫はこの期間の責任者を命じたのです。
その年は例年になく水位の上昇が早く、園内の敷地よりもはるかに高く、土手すれすれまで水が来ていました。かなり危険な状況の中を、5月13日、国家メシヤたちは出発していきました。
私は、「この期間、反省会はしません。皆で祈ります」と宣言しました。そして、「バモス・ア・オラール」(さあ、祈りましょう)と呼び掛けて、6人で毎日、円陣を組んで祈りました。
5月16日に夢を見ました。私たちの祈りが、なんと地球の裏側の天宙清平(チョンピョン)修錬苑(現・HJ天宙天寶修錬苑)内に、あのおなじみの拡声器を通してワーンと響き渡っているのです。清平は抜けるような青空で、前方に真のお父様がおられ、盛んに手招きされながら、大声で私に何か語り続けていらっしゃるのですが、前に進めないほどの人混みでした。その中を、レダでの私たちの祈祷が流れるという、生々しく、現実感のある夢でした。
責任者が不在の中、レダを任された私に、真のお父様が「大丈夫だよ」と言ってくださったように思いました。
夢から間もないある日の夕方、青木通泰さん(チェコ国家メシヤ、777家庭)が、土手の1か所から川の水が染み出しているのを発見しました。水は上から堤防を越えてきたのではありません。以前に工事した排水溝の部分に増水した川の水が達し、堤防下の土手の腹から染み込んできたのです。川の水圧は想像を超える強さですから、穴があくのは時間の問題です。すぐさま、男性たちが総出で土を運んできて補強し、夜を徹して守ってくれました。
もし浸水を防げなかったら、敷地内は水に浸かり、建物の一階は水浸しになったでしょう。また、魚の大きさごとに分けて育てていた池の水があふれて、養殖に支障を来していたことでしょう。真の父母様が愛されるレダの地を、神様が守ってくださったのでした。
(続く)
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次回は、「雇っていた現地の女性がブラジル人と祝福を受ける」をお届けします。