2025.01.17 17:00
青少年事情と教育を考える 284
児童福祉司の負担軽減も課題
ナビゲーター:中田 孝誠
前回は、教員の負担軽減について取り上げました。
今回は、同じく子供や保護者に関わる児童福祉司を取り上げます。
児童福祉司は児童相談所に配属され、子供や保護者の相談に応じて必要な支援や指導を行います。専門の養成学校を卒業したり、大学で心理学などを学んだりした人、あるいは医師や社会福祉士が任命される専門職です。
児童福祉司が担う重要な役割が児童虐待への対応です。
しかしここ数年、児童虐待への対応件数が急増したため、児童福祉司を含む児童相談所の大きな負担が問題になっています。
こども家庭庁が調べたところでは、2023年度(令和5年度)に児童福祉司として新規に採用されたのは633人でした。
それに対して、退職者は270人で、このうち定年退職者はわずか11人です。それ以外の理由で退職した人が225人と実に8割に上っています。
その理由として挙げられているのは、最も多い「心身の不調」が40件、次いで「業務内容・量等に対する悩み・不満等」が33件です。
児童虐待の死亡事例では、児童相談所の対応が問題視されることがありますが、実際の現場では一人の児童福祉司が200件程度担当していた例もあるなど、緊急事態に対応することが難しくなっています。
国は新たに今後2年間で約900人増やす方針を立てていて、それが達成されれば児童福祉司は全国で7300人余りになります。
児童虐待の事例が増え続ける中、児童福祉司をはじめとする職員自身のケアと人材確保が重要なテーマになっています。