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ほぼ5分で読める統一運動 31
「統一」は神の下で一つになること

稲森 一郎

 共産主義運動は共産主義の理念によって実践されます。
 そして統一運動は「統一」の理念によって実践されますが、統一の理念は「統一原理」(『原理講論』)、「勝共理論」(『新しい共産主義批判』『共産主義の終焉(しゅうえん)』)、「統一思想」(『統一思想要綱』)の三大理論によって、理論面、実践面の活動を展開してきました。

 勝共理論、統一思想の理念は、統一原理が基礎となって構築されました。
 文鮮明(ムン・ソンミョン)師の教導によって、『原理講論』を劉孝元(ユ・ヒョウォン)氏が執筆、勝共理論と統一思想を李相軒(イ・サンホン)氏がまとめました。

 『原理講論』は196651日に、『新しい共産主義批判』は1968225日に発刊され、『統一思想要項』は197361日に発刊されました。『共産主義の終焉』は、1984年に発刊されています。

 1966年から1973年にかけて、統一運動の三大理論が整ったことになります。
 明確な理念とビジョンがなければ、いかなる運動も成功しません。
 統一思想を人類の主流思想として研究する「統一思想研究院」は、1972820日にソウルで創立されています。

 文師は次のように述べています。

 「先生は、早くから長い間の祈祷と瞑想(めいそう)の生活でついに実存する神様と相まみえ、この絶対真理を伝授されてきました。この内容を社会に適用すれば社会問題が解け、これを世界に適用すれば世界問題が解けるのでした。これは、かつてなかった新しい世界観であり、新しい宇宙観であり、新しい人生観であり、新しい摂理観であり、新しい歴史観です。これはまた、すべての宗教の教理や哲学の特性を生かしながら全体を一つに包容できる統合原理でもあるのです」(『真の御父母様の生涯路程⑤』289ページ)

 文師は、「全体を一つに包容できる統合原理」として、統一思想が人類の究極的思想の役割を果たすことを明言しています。

 国際共産主義と闘う勝共運動の外的側面、すなわち、「闘う」「相手を倒す」「打ち勝つ」という側面だけを見れば、「相手を打ち滅ぼす」という印象だけを持つ人があっても不思議ではありませんが、間違った思想や考えと闘っているのであって、共産主義者そのものに対して絶対的な憎悪心を抱いているのではありません。

 民主陣営の人々も共産陣営の人々も、右翼も左翼も、最終的には手を取り合って、家族のように、兄弟のように抱き合う一つの世界を究極ビジョンとして、統一運動はこれまで活動してきていることを理解すべきです。

 プロセスにおいて、闘うべきことは闘うのですが、ゴールは一つになることです。
 もちろん、共産主義に騙(だま)されていたこと、共産主義が間違っていることを、共産主義の信奉者たちには気付いてもらわなければなりません。そのままで一体化するということはできないでしょう。

 「(間違った)思想を憎んで人を憎まず」の精神で、統一運動はどんな宗教や思想を持っている人々とも、また人種の違いをも超えて、最後は家族のように暮らすことを願っています。
 統一思想が、頭翼思想といわれるゆえんは、民主(右翼)、共産(左翼)、両陣営の人々が真の愛による「統合原理」(統合の中心、頭=頭翼=Head Wing)を実現し、一大人類社会を具現化することを意味します。

 「神様を父として侍(はべ)るすべての宗教は、統一結束のもとに、神様がいないとする不具戴天(ふぐたいてん)の怨讐(おんしゅう)である共産主義と敵対するものの、愛と真理をもって勝利し、その誤りを悟らせ、のちには彼らを兄弟として抱かなければなりません」(同、289290ページ)と文師が語っているとおりです。