2024.11.16 22:00
ほぼ5分で読める統一運動 26
国家と世界にとって極めて重要な勝共運動
稲森 一郎
文鮮明(ムン・ソンミョン)師は、国際勝共連合創立の動機と目的について、次のように述べています。
「レバレンド・ムーンはなぜ今日この勝共連合をつくったのでしょうか。このような団体をつくり、権力構造の、ある象徴の一つの目標となるためにつくったのではないというのです。終局の目的において、韓国に必要な、世界の前に出せる実績基盤に連結できる思想をもった団体がなければならないと見たゆえにつくったのです。
私たちの歴史は結局どこに行かなければならないのですか。思想戦の関門を通らなくてはなりません。私はそれを知っているのです。皆さん、そのことを知らなければなりません。いかなる主義をもったと誇っている国であっても、民主主義を追求している米国であっても、今後思想戦の関門において落後した立場に立つようになる時には流れていってしまうのです」(『真の御父母様の生涯路程⑤』26~27ページ)
共産主義との思想戦の関門を通らなければ、いかに民主主義国家の大国アメリカといえども、もし思想戦に敗北すれば、落後した立場に立って国家自体が流れていってしまうという厳しい警告です。
現在のアメリカを見れば、民主党の左派グループが騒ぎ立てる政治状況が、アメリカをどんどん社会主義(共産主義)国家の方向に陥れています。無神論を標榜(ひょうぼう)する世俗的人本主義のわなにかかっているアメリカの姿があらわとなっており、大きな憂いを覚えざるを得ません。
文鮮明師が創立した国際勝共連合において、1968年2月25日、『新しい共産主義批判』の初版が発行されました。
この本は共産主義の思想を分析、批判して、その代案としての勝共理論を世の中に宣布したものです。
執筆者である李相軒(イ・サンホン)先生は、文師の指導を受けながら、統一原理を基盤に本理論書を体系化しました。
後に、『共産主義の終焉』と題する改訂版が1984年に発行され、内容は一層充実したものとなります。
文鮮明師は、勝共理論および統一思想、統一原理で、共産主義に打ち勝ち、世界を一つにすることを主張しています。
「私たちがしなければならないことは、私たちの理念を基盤として、三千里半島(韓半島)から共産党を全部追い出すことです。アジアから中共を追い出さなければなりません。さらに進んで共産党の頭であるソ連まで追い出さなければなりません。この戦いで勝利するため、背後勢力をつくることが、統一教会員たちのなさなければならないことです。そうして私たちの理念でまず南北を統一し、その次に中共を統一し、ソ連を統一しなければなりません」(同、34ページ)
非常に強い言葉の言い回しですが、要するに、共産主義では駄目だ、中国、ソ連、北朝鮮から共産主義を追い出すことが、平和を築く道であると強調しているのです。
共産主義で世界平和を実現することは不可能であるというのが、文師の一貫した主張であり、信念です。
1946年6月から1950年10月まで、北朝鮮の共産政権下で過酷な迫害路程と牢獄生活を体験した文鮮明師は、共産主義の何たるかを骨の髄まで知り尽くしているのです。
どんなに美辞麗句を並べて、共産党がプロパガンダしても、全てはうそ、虚偽であることを知り抜いているのです。
理論自体が間違っているからです。
今日、勝共運動は、国家においても世界においても極めて重要な運動なのです。