2024.11.11 17:00
スマホで立ち読み Vol.35
『家庭と教会学校で育む 子女の心情と信仰』12
座間保裕・著
スマホで立ち読み第35弾、『家庭と教会学校で育む 子女の心情と信仰』を毎週月曜日(予定)にお届けします。
本書は長年にわたる子女教育の研究と実践の集大成として、家庭教育での父母の在り方についてまとめられた一冊です。
第1部はQ&A形式の提言、第2部は第1部の内容についての理論的な解説がまとめられており、実践と理論の両面で学べます。
※本文中の行事名などは、全て掲載当時の名称です。
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第1部 小学生期の子女教育Q&A
第1章 家庭での父母による信仰教育
⑪「為に生きる」ということを、どのように教えればいいですか。
「為(ため)に生きる」生活で大切なことは何でしょうか。天地人真(まこと)の父母様は、統一運動の全ての教育機関に対して「愛天、愛人、愛国」という指針を与えてくださいました。聖書に「『心をつくし、精神をつくし、思いをつくして、主なるあなたの神を愛せよ』。これがいちばん大切な、第一のいましめである。第二もこれと同様である、『自分を愛するようにあなたの隣り人を愛せよ』」(マタイ22・37~39)とあります。
このような「愛」の根拠地はどこにあるかというと家庭です。家庭での祖父母と父母、あるいは父母と子女、祖父母と子女といった家族の関係を通して芽生えます。祖父母に対する父母の姿を子供たちは見ています。祖父母に感謝し、優しく、思いやりをもって接する父母の姿を通して、子供たちは祖父母に対して尊敬と慕わしさをもって対するようになります。それが学校や教会学校の友達、周りの人々に対する感謝と気遣い、思いやりにつながります。
家庭での姿をいま一度、振り返ってみましょう。父母自身は、天の父母様(神様)、真の父母様に尋ねる生活をしていますか。祖父母を大切にしていますか。祖父母にどのように接していますか。その縦的な愛の関係性が「為に生きる」素地となり、子女の中に育っていくのです。
小学生期の子女は、父母の生活を一つ一つ見て育っていきます。
父母が笑顔で大きな声で率先して挨拶をしていれば、その子女も自然と笑顔で元気に挨拶するようになります。私のマンションの同じ階に小学四年生が住んでいます。その少年はエレベーターで一緒になると、「お先にどうぞ」と、ドアを押さえて待っていてくれます。彼のお母さんもエレベーターを利用するとき、そのようにしていました。彼はお母さんの生活をまねていたのです。家庭は人間関係を学習する最初の場です。
相手の事情、心情に同参する、つまり共感すること自体が貴いことです。父母は子女の事情、心情に寄り添いながら世話をします。このような心情が、天の父母様、真の父母様とつながるとき、我が子だけでなく、近所の子女や世界の子女たちに対しても同じような気持ちで気遣うようにもなります。世界を抱いて、為に生きるという、父母のそんな生き方、姿勢というものが、子女たちに相続されていくのです。
ある母親が子供に、事あるごとにアフリカの話をし、気遣っていたところ、子供は「アフリカの子供たちのために自分も何かしたい、アフリカの平和のために貢献したい」と思うようになりました。
父母の心が向いていることに、子供たちも関心をもつようになります。世界のために生きる子供に育ってほしいなら、父母が世界を抱いて生活するように心掛けましょう。
私たちが訓読し、祈祷し、礼拝に参加しながら信仰生活を送っているのは、愛を実践する人になるためです。信仰生活を通して、愛が成長し、成熟していきます。愛を実践していくことによって、為に生きる力が身についてきます。
小学生が「為に生きる」を身につける時、何が大切でしょうか。かつて、山本五十六(いそろく)元帥海軍大将は「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」と言いました。親がお手本を見せてあげましょう。「為に生きる」実践は、小学生期においては「親子セット」で考えると良いのです。親子が一緒に一つのことに取り組むのです。例えば、学校の友達のために親子で一緒に祈ってみましょう。
また、「家のお手伝い」を親子でしてみませんか。お母さんが料理を作っていれば、お父さんと一緒に食器を並べたり、食器を片付けたりするというふうに。また、親子で部屋の掃除をするのも良いでしょう。小さなことでもいいので、できるところから始めましょう。一つのことをできるようになるまで見守り、励まし、できたら褒めて、共に喜びましょう。継続が大切です。ステップ・バイ・ステップ、一歩ずつ前に進んでいきましょう。
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次回は、「二世教育での父親の役割」をお届けします。