2024.09.27 12:00
スマホで立ち読み Vol.33
『夫婦愛を育む魔法の法則』6
橘 幸世・著
スマホで立ち読み第33弾、『夫婦愛を育む魔法の法則』を毎週金曜日(予定)にお届けします。
誰にでも、どんな夫婦にも当てはまる、幸せな夫婦になるための原則が詰まっています!
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第1章 男女の創造本性を刺激する授受作用
時に母、時に妻、恋人、そして娘
男性の価値観、判断基準は女性のそれとは本当に違います。この違いを知らないと、良かれと思って相手のために何かしたとしても、相手が不機嫌になることが往々にしてあります。私がこんなに頑張っているのにどうして通じないの、分かってくれないの、何て自分勝手なの、と逆に関係が難しくなってしまいます。動機が善だとしても、必ずしも相手の創造本性を刺激するとは限らないのです。
では、男性は女性のどんな点に魅力を感じ、どうしてもらったらうれしいのでしょうか?
真(まこと)のお母様は聖霊の実体と言われています。聖霊は癒やしと感動を与え、主につなぐ役割をします。お母様は、清らかで、私たちを分け隔てなく包み込んでくださいます。私たちは、癒やされ、力を頂き、平安を覚えます。また、とても女らしく、たおやかです。“温室の中の一輪の花”と例えられるように、神様と大母様から大切に守られてこられました。
一方で、ベッドの上でお父様が、お母様の足の裏をくすぐろうと追いかけて、お母様がキャッキャッと逃げておられるシーンも目撃されています(それほど以前の話ではありません)。お二人の時だけ、お互いに出すことのできる一面なのかもしれませんね。
そんな多面性を持ったお母様。お父様をお支えする中で、時には母のように、時には娘のように対されたのではないでしょうか。
男性が求める理想の女性は、「聖霊的(母性的)側面」と「エバ的(お姫様的)側面」の二つを兼ね備えている、と言えるでしょう。
聖霊的側面とは、善良な人柄、男性に対する理解、主婦力、魂の平安などです。これは男性に敬愛の情を引き起こし、平安と幸福、慰労を与えます。男性が迷いの中にあれば支え、やがて善の方向に導きます。
一方で、エバ的側面とは、エデンの園で純粋無垢(むく)に戯れるエバのように、女らしく、快活で、笑顔、キラキラした眼差(まな)ざしをした、幼い少女のような面です。親は幼い娘を「我が家のお姫様」と愛情を持って呼びますね。お姫様は大切に守ってあげないといけないでしょう? この側面を持った女性は、男性に頼り、甘えます。これは男性を魅了し、彼女を守ってあげたいという気持ちを起こさせます。男性に、自分を男として感じさせる側面なのです。自分を男と感じることは男性の最大の喜びの一つです。
この両方が備わって、男性の心は満たされ、女性への愛が溢(あふ)れてきます。どちらか一方だけでは満たされません。
なんと高い理想を語っているのか、と思われる方もいるでしょう。私自身、そうでした。でも、女性も、理想の男性像を聞かれれば、「頼りになって、優しい人」と答えませんか? 強さと優しさ両方を求めるでしょう? 生来私たちの内にある本性を啓発していけば、誰でもこの二つの側面を持つことができるのです。
聖霊的側面を備えた女性といれば、男性は心地良いでしょう。自分を理解してくれ、受け止めてくれ、支えてくれ、励ましてくれますから。でも、男性は“お母さん”と結婚するのではありません。男としての自分を必要としてくれる“女性”と結婚したいのです。主体としての本性を発揮して、自分が守るべき家族を幸せにしたいのです。男として立派にやっていきたいのです。そのためには、妻は“恋人”や“娘”のような面、お姫様的面も備えなければなりません。
自立した女性は、たとえどんなに魅力的であっても、“一人で生きていける”という印象を与えてしまえば、男性を惹(ひ)きつけることはできません。「君は僕がいなくても生きていける」と男性が感じると、その女性への愛情は損なわれてしまいます。
一方、どんなに夫に甘え、頼ってくる可愛い奥さんでも、そればかりでは夫は疲れてしまいます。仕事でのストレスや悩みを抱えていて、慰めてほしい時もあるでしょう。おいしい夕食に疲れが癒やされることも、とても大切です。
女性を守りたいけれど、時には支えてほしいのです。同様に、女性も、疲れた夫を癒やしてあげたいし、同時に愛されたいでしょう?
妻が、聖霊的側面とエバ的側面両方を備えるようになれば、お父様が語られた、時には父と娘、時には兄と妹、弟と姉、息子と母という情関係を夫婦間で味わえるようになります。
私たちは家庭を通して子女の愛、夫婦の愛、父母の愛を体験していきますが、親はやがて先に旅立ち、子供たちも巣立っていきます。夫婦二人になった時、二人の間でその三つの愛を味わえたら、心がいつも刺激を受け満たされて、飽きません。
子供時代、息子あるいは娘として、親から十分な愛情を受けられなかった(と感じている)人でも、相対関係で様々な情関係を経験することで、その不足感が満たされて、もっと愛を出せるようになっていくでしょう。
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次回は、「受け入れるとは?」をお届けします。