2024.09.21 22:00
ほぼ5分で読める統一運動 18
祝福結婚式の世界的拡大と「新しいイスラエル」の編成
稲森 一郎
統一運動は、1960年から1967年までを第一次7年路程として、その活動を精力的に展開しました。
この7年路程は韓国を中心として行われましたが、本格的に「祝福活動」と「伝道活動」が重要なテーマとなりました。
文鮮明(ムン・ソンミョン)・韓鶴子(ハン・ハクチャ)夫妻を主礼として行われた「祝福」は、原罪清算のための結婚式であり、新しい歴史を拓(ひら)く信仰の群れとして、祝福家庭が統一運動の基盤を形成することになります。
神を中心とする家庭出発と家庭の定着を目指して、多くの祝福家庭が誕生します。
家庭基盤は氏族基盤へと進み、さらに民族基盤、国家基盤へ、そして最終的に世界的氏族編成へと進まなければなりません。
「私たち家庭が行くべき所は、今後、氏族解放の基盤を築くための道だという確固たる信念をもったので、私がどんなにやられて傷を負ったとしても、勝利の基盤を立て、氏族解放のメシヤの使命を完全に果たさなければならないという厳粛な天意の宿命的課題を前にして、前進命令をしなければならない時が、1960年度からの7年期間でした。
イエス様の家庭とイエス様の氏族が行くことができる道を切り開かなければなりません。それでこの7年期間に、み旨は個人のみ旨ではないので、全世界と連結させるため、世界を一つの氏族圏の内外の因縁に連結させるために、合同結婚式、祝福という問題を掲げて連結させてきたのです」(『真の御父母様の生涯路程④』66~67ページ)とあるとおりです。
結局、文鮮明師の、「1960年代に天とサタン世界の家庭に新しい分立が起きたのです。それで世界史的な観念を中心として祝福をしたのです。祝福家庭たちは新しいイスラエルの国を編成するのです。私たちは第三イスラエルの国をつくりあげなければならないのです。それで1960年から上がっていくのです」(同、67ページ)という言葉のとおり、大いなる祝福家庭の群れは、ユダヤ教の第一イスラエル、キリスト教の第二イスラエルを超えて、祝福家庭(統一教徒)の第三イスラエルをつくり上げる歴史的使命を担うことになったのです。
3双の祝福結婚式(1960年4月16日)に続いて、33双(1961年5月15日、3双と33双を合わせて「36双」ともいう)、72双(1962年6月4日)、124双(1963年7月24日)、430双(1968年2月22日)、43双(日米独、1969年5月1日)、777双(1970年10月21日)、1800双(1975年2月8日)、2075双(1982年7月1日)、6000双(1982年10月14日)、6500双(1988年10月30日)、1275双(1989年1月12日)、3万双(1992年8月25日)、36万双(1995年8月25日)へと、祝福は拡大していきます。
このような祝福結婚式の世界的拡大と勢いは、まさしく「新しいイスラエル」の編成であるといえます。
そもそも、人類の罪悪歴史を振り返るならば、人間始祖アダムとエバの堕落、すなわち、ルーシェルの誘惑によって不倫の愛による結婚をしてしまったことが罪悪の根本である故、蕩減原則(償いの法則)によって、真の愛の結婚をしなければなりません。
ここに、新しい歴史の出発がかかっているのです。
サタンの愛を歴史的に清算する聖なる結婚の祝典が「祝福結婚」です。統一運動の最も根源的な部分が、この祝福結婚の世界的運動として現れています。
現在の人類の退廃は、男女の愛の乱れにあります。LGBTを承認するような風潮は、サタン的な愛を継続させようという叫びに他なりません。
結婚観と家庭観が徹底的に崩れていく今の時世は、サタンの最後のあがきにも似ているといえるでしょう。