2024.09.06 17:00
青少年事情と教育を考える 275
児童がいる世帯は18%
ナビゲーター:中田 孝誠
今年(2024年)1〜6月の出生数が過去最少の35万人だったと発表されました(厚生労働省『人口動態統計』)。
このため、1年間の出生数が初めて70万人を割り込む可能性も出てきました。
80万人を割ったのが2022年ですから、わずか2年で10万人減少することになるかもしれません。
少子化の進行により、全人口に占める子供の割合も低下が続いています。
今年4月1日現在、国内の児童(15歳未満)は1401万人、全人口に占める割合は11.3%になりました。
これは海外と比較してみても、アメリカ(17.7%)、イギリス(17.2%)、ドイツ(14.0%)など欧米諸国を下回り、韓国(11.2%)と並び世界で最も低い水準です(総務省統計局統計トピックスNo.141)。
また、“家族”という点から見ると、児童(こちらは18歳未満です)がいる世帯は全体の18.1%しかありません(厚労省『国民生活基礎調査』)。
「世帯」というのは、「住居と生計を共にする者の集まり」です。
しかも児童がいる世帯のうち、半数の48.6%が「子供1人」で、「2人」が39.7%、「3人以上」が11.7%です。
大学で勉強するために実家を出て他の都市などに住んでいる場合は世帯に入らないため、調査時点で児童がいないという9割近い世帯全体に「子供がいない」とは言い切れませんが、少なくとも小さい子供たちがいない「夫婦のみの世帯」「単独世帯」が増えていることと、一人っ子が増えていることが分かります。