2024.08.30 22:00
【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!
第202回 自己肯定感を高める秘訣を教えてください
ナビゲーター:阿部美樹
皆さん、こんにちは!
今回は、「自己肯定感を高める秘訣(ひけつ)を教えてください」という質問に対してお答えします。
自己肯定感を高めたいのに低くなる傾向は、統一原理の観点からも説明することができます。
人間の本来の姿は、「神の子女」として創造された立場です。しかし人間始祖の堕落によって血統的には、「サタンの子女」の立場に立ってしまいました。
人間は心の働きを見ても、本心という神に似た「創造本性」を持つだけでなく、サタンの影響を受ける邪心という「堕落性本性」が正反対の方向性を指向して引っ張り合う矛盾性を抱えた存在です。
まさに、堕落人間の中には「二人の自分」が葛藤しながら存在しています。
「本当の自分」である神の子女の意識に立てば、「素晴らしい私」「価値のある尊い私」であると自覚します。
しかし「偽りの自分」であるサタンの子女の意識に立てば、「嫌な私」「価値のない劣った私」であることを自覚するようになります。
ここで大切なことは、「神の子女」が本当の自分であり、「サタンの子女」は偽りの自分であることを忘れてはいけません。
信仰の篤(あつ)い人や道徳観、倫理観の高い人ほど理想が高く、それが葛藤の原因となることもあります。
例えば、夫婦仲が悪くてそこに痛みを抱えている場合、夫婦仲が悪いという悩みとなりますが、信仰者はそれに加えて「素晴らしい教えを受けているのに、こんな夫婦で申し訳ない」という罪悪感を抱えているということがあり得ます。
人を傷つけて恨みを買ってしまった場合、一般的には相手から恨まれている痛みが悩みですが、霊界を信じている人にとってはそれに加えて「天国に行けない」などの葛藤となっていることがあり得ます。
宗教または信仰に関わるが故に生じる葛藤もあります。
この場合も、理想から離れていることに対する負債感や不足感ではなく、理想を目指す目的観やゴールに近づいていく可能性や希望に焦点を合わせることが必要です。
『原理講論』を通して、人間の価値について確認します。
「イエスが言われたとおり、人間は天の父が完全であられるように、完全な人間となるのである。ゆえに、創造目的を完成した人間は、どこまでも、神のような価値をもつようになる」(『原理講論』252ページ)
本来の人間は誰もが「神的価値」(尊厳性)を持った存在なのです。
「創造目的を完成した人間はだれでもこの宇宙間において、唯一無二の存在である。釈迦が『天上天下唯我独尊』と言われたのは、このような原理から見て妥当である」(『原理講論』253ページ)
人間は似たような人がいたとしても、本来誰もが唯一無二の貴重な存在です。
「人間の霊人体は無形世界を総合した実体相であり、その肉身は有形世界を総合した実体相である。ゆえに、創造目的を完成した人間は、天宙を総合した実体相となるのである。人間を小宇宙であるという理由はここにある。…人間は天宙的な価値をもっているからである」(『原理講論』253ページ)
このように、本来人間は誰もが「天宙的な価値」を持った存在です。
貴い価値に注目し、自分の存在に誇りを持って感謝し、自己肯定することが大切です。