2024.08.24 22:00
ほぼ5分で読める統一運動 14
「七つの封印」を解いた文鮮明師
稲森 一郎
「わたしはまた、御座にいますかたの右の手に、巻物があるのを見た。その内側にも外側にも字が書いてあって、七つの封印で封じてあった。また、ひとりの強い御使が、大声で、『その巻物を開き、封印をとくのにふさわしい者は、だれか』と呼ばわっているのを見た。 しかし、天にも地にも地の下にも、この巻物を開いて、それを見ることのできる者は、ひとりもいなかった。巻物を開いてそれを見るのにふさわしい者が見当らないので、わたしは激しく泣いていた。すると、長老のひとりがわたしに言った、『泣くな。見よ、ユダ族のしし、ダビデの若枝であるかたが、勝利を得たので、その巻物を開き七つの封印を解くことができる』。」
以上の文章は、新約聖書のヨハネの黙示録、第5章1節から5節までの引用です。
「七つの封印」で封じられた巻物は、人類を救済する真理のみ言であり、それを解明する資格のある者は、「ダビデの若枝であるかた」(イエスのことを表す)であると明言している箇所です。
そのイエスの人類救済の使命は、1935年4月17日、イエスが、祈りをささげる文鮮明(ムン・ソンミョン)師に霊的に現れて、自らの使命を文師に告げ、継承したことにより、文師は、必然的に「七つの封印」を解く立場を引き継ぐことになりました。
この啓示の時から、1945年第2次世界大戦終了時までに、壮絶なサタンとの戦いの中で、文師は「七つの封印」を解く戦い、すなわち、真理解明の霊的戦いに全てを投入されました。
「…私は、疑問が生まれると、必ず根っこまで掘り下げて解決しなければ納得できないのです。…
下宿した家の机には、常に英語、日本語、韓国語の三種類の『聖書』を並べて広げておき、三つの言語で何度も何度も読み返しました。読むたびに熱心に線を引いたりメモを書き込んだりして、『聖書』はすっかり真っ黒になってしまいました」(光言社文庫判『平和を愛する世界人として』85ページ)とあるように、日本留学時代(1941年4月~1943年10月)の文師は、聖書に秘められた「七つの封印」を解くために、日本の地で真理解明の死闘を繰り広げていたのです。
このような事実が日本の地にあったということから見ると、文師の統一運動は深く日本と関わり合う宿命的な背景を持っていると見ることができます。
文鮮明師の統一運動は、①世界平和実現運動 ②宗教和合運動 ③南北統一運動 ④女性による世界平和実現運動 ⑤青年・学生による世界平和実現運動 ⑥純潔運動と真の家庭運動 ⑦国際合同祝福結婚推進運動 ⑦道徳言論・責任言論活動(新聞の発行) ⑧学者・知識人による世界平和実現運動、その他、多岐にわたる運動を包含するものとなっています。
そのような活動を推進する根源となる「理念・思想・真理体系」がなければなりませんが、まさしく「七つの封印」と聖書が述べる巻物の内容がそれであり、その聖書の真理、宇宙と人生の根本真理を解明されたことによって、文師は統一運動を本格的に始動させることができるようになったといえます。
1952年5月10日、文鮮明師は、『原理原本』(後に『原理講論』という形に改訂される)を書き上げ、この統一運動の理念は加入してくるメンバーたちに大きな力と希望を与えることになりました。
歴史上現れたいかなる平和運動よりも深い内容を持った、大いなる真理体系に接した者たちは、統一運動の推進者となっていきました。
統一運動の根源にある文鮮明師の平和思想は、現在、世界の注目を浴びています。