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孝情を育む 35

 『ムーンワールド』で連載された、蝶野知徳・家庭教育部長による子育てに関するエッセーを毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
 孝情を育む子女教育について、どんな姿勢で向き合えばいいのかを分かりやすく解説しています。

家庭教育部長 蝶野知徳

父母の愛の姿勢 三つのポイント

子女は現在を見ている
 教育は常に、未来を信じ見つめながら進めていくものです。しかし時には、子育てに難しさを感じ、自分が選択してきた行動を後悔して、思いが過去に戻ってしまうことがあるかもしれません。過去を振り返れば、どんな親にも、子女に対して本性的な心で対することができたとき、堕落性で対してしまったときの、両方があるものです。

 元来、子女には親を信じたい心があります。ですから過去を後悔するよりも、今の瞬間からでも心を立て直し、真心で接していくことが大切です。そうすれば、子女はその親の接し方から親の真実を見ようとしますから、過去に堕落性で対されたとしても、次第にそれらを忘れていくようになるのです。

①感謝の心で接する
 天の願う父母の心であるために重要なのは、み言が示す価値で、いかに自分自身を原点に立ち帰らせることができるかです。つまり、神様から授かった貴い子女という「感謝」の心で、自分の心をいかに主管していくかにあります。

 過去の失敗を後悔する心が強いと、愛する力が出にくいものです。しかし感謝の心が強いと、後悔よりも悔い改めの心が強く出てきます。こうして内面が蕩減される条件が立ってくれば、愛が発露してきます。

 神様にすべてを「感謝」することは、私たち人間が、神の子としての原点に帰っていくために必要なプロセスです。「感謝」は私を「純粋」にします。良心作用も強くなり、子供の気持ちも悟らされるようになるものです。

②すべてを受け入れる
 子女に対して葛藤したり、腹立たしく感じたりと、難しく感じる面があっても「親としての最善の心」で接するには、どうすればいいのでしょうか。

 まずは自分の思いの物差しを捨てましょう。成長過程における一つの段階、「今あるべき姿」として認めてしまい、丸ごと受け入れてみるのです。そうすれば、受け入れた分だけ、愛する道が開かれていきます。

③父母の愛の体恤
 過去を後悔せず、父母の愛を今、信じて待っている子女の心に焦点を合わせてみましょう。
 天を愛するように感謝の心で純粋に子女に対することです。そして現時点を丸ごと受け入れてみれば愛が流れ始めるのです。

 子供の年齢に関係はありません。これらのことは、復帰途上にある私たちが、父母の愛を体恤していくための原則になっていくでしょう。

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 次回は、「感情を受け止めて言葉で表現してあげる」をお届けします。


◆「孝情を育む」が書籍になりました! タイトルは『子女と向き合うことは神様と向き合うこと』
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