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ほぼ5分で読める統一運動 11
神の摂理歴史と人間の責任

稲森 一郎

 統一運動の創始者、文鮮明(ムン・ソンミョン)師は、以下のように、イエス・キリスト以降の歴史の流れを概観しています。歴史に働かれる神の摂理を知る上で、大変示唆に富んだ内容です。
 少し長くなりますが、引用します。じっくりとお読みください。

 「キリスト教文化圏は、女性文化圏、新婦文化圏です。東洋文化圏は、新郎文化圏です。すべての教祖たち、新郎たちは、東洋から出てきました。新郎であられるイエス様は、東洋文化圏内のすべての宗教圏、インドの仏教や中国の儒教など、東洋の宗教文化圏を吸収しなければなりませんでした。

 …イエス様は、死んで体を失ってしまったために、霊的な国家基準のみを代表するようになったのです。死んだので、アジア大陸を失ってしまったのです。再び来る時は、これを取り戻さなければなりません。復活させなければならないのです。

 そして、イタリア半島で誤りました。ローマ教皇庁、ローマ民族を選び立てたのは、ローマ民族第一主義のためではありません。ローマ民族を選び、ローマにキリスト教王国を立てたのは、世界を救うためだったということを知りませんでした。ローマのためのキリスト教文化圏ではなかったのです。

 この文化圏は、新教と旧教の戦いによりイギリスに渡っていき、そこで基盤を築いたのです。それでイギリスは一時、『五大洋六大州に日の沈むことのない帝国』というほどになったのです。世界のどこでも、自由自在に動ける版図をもつようになったのです。これはイギリスを通して、世界を救おうとする神様のみ旨があったからです。それをイギリスは知らなかったのです。

 ところで、そこにおいて、再び新教と旧教が戦うと新教の清教徒たちは大西洋を渡り、アメリカに行き、そこで新教の独立国家を立てたのです。それは神様が立てたのです。それでアメリカは二百年間に、欧州のすべての精髄を抜いてきました」

(『真の御父母様の生涯路程②』1617ページ)

 また、「国連機構が出てくることにより、弱小民族の解放が起こります。歴史上に、そのようなことはありませんでした」(同22ページ)と文師は述べ、その理由を「真の御父母様が来られる時であるためです」(同22ページ)と明言しています。

 さらに文師は以下のように言及します。

 「カインがアベルを打った歴史を、ある一時において、カインがアベルを愛したという(ことを)条件として立てなければなりませんでした。そのため、敗戦国家を解放してやることにより、初めて歴史的な解怨(かいおん)成就を通して解くことができる一時を、歴史の終末時代に準備しなければならないのです。

 そして、国連が何をしなければならなかったのかといえば、キリスト教を中心として新しい党をつくらなければならなかったのです。キリスト教民主党を中心とした国連機構が生じなければならなかったのです。
 そのような背景のもとに、国連は世界の党であるキリスト教民主党を支持する機関にならなければならなかったのです。それは全世界のキリスト教国家の国会なのです。

 神様のみ旨から見れば、本来国連は、キリスト教精神を中心とした世界の国々が、結束する本営にならなければなりませんでした。共産主義国家を含む国連は、絶対に神様のみ意(こころ)ではありませんでした」(同2223ページ)

 国連の中に共産主義国家のソ連や中国が入り込み、安保理常任理事国に君臨することなど、あってはならないことだったのです。