https://www.kogensha.jp/news_app/detail.php?id=22576

心をのばす子育て 47

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「心をのばす子育て」を毎週土曜日配信(予定)でお届けします。
 子育ての本質を理解し、個性に合わせた教育で幸せな家庭を築くための教材としてぜひお読みください。

長瀬雅・著

(光言社・刊『心をのばす子育て7つのポイント』〈2002210日第2版発行〉より)

6、意の教育

■夢(目的)をもった国際人に育てよう

●世界の人々の考えを理解する
 人間の考え方は主に宗教によって形成されます。ですから世界の人々を理解するには、「世界の宗教」を知ることが大切です。
 世界の宗教と呼べるのはキリスト教、イスラム教、ユダヤ教、仏教、儒教などです。この中でキリスト教、イスラム教、ユダヤ教には共通点があります。同じ教典(キリスト教でいう旧約聖書)を使っているのです。
 ですから、世界の多くの人々は神様を信じていますし、宗教をもつことを当然と思っています。

 海外留学などでホームステイをして、必ず聞かれるのは日本のことと、自分のもっている宗教のことです。宗教を通してその人の考え方を知るのです。
 宗教をもっていないと不思議に思われます。日本人がよくエコノミック・アニマルと言われるのは、平気で宗教をもっていないと言うからです。宗教をもっているのが人間だという認識があるからです。何を考えているか分からない人は相手に不安を与えます。
 竹村健一氏が「日本の常識は世界の非常識」と言いましたが、その最大の原因は日本人の発想、宗教観が世界と大きく違うからなのです。日本人の発想、思考が独特だからといって、それを捨てる必要はありません。それは日本人の個性でもあるからです。世界の人の考えや宗教を理解しようとすることが大切なのです。

●海外体験
 「心」は「体」を通して成長します。国際性とは外的な知識の問題ではなく、内的な心の問題です。ですから、国際性を身につけるには、具体的に外国人と触れ合う体験が最も重要です。「百聞は一見にしかず」です。
 できれば若い時に「海外留学や海外ボランティア」などといった体験をすることで、内的に大きな成長をすることができます。日本で外国人と友達になることも大切ですが、自分が海外に行くほうがはるかに得るものがあります。

 まず、自分たちとは文化の違う、違う発想をもった人とどうつきあっていくのかを学び、言葉を覚えます。また、外国で生活することによって日本という国家意識が生まれます。
 日本人は愛国心がありませんが、海外に出ると国家意識がわいてきます。世界に出て、初めて日本という国を自覚できるのです。オリンピックのような世界的な大会では日本を応援しますが、甲子園大会では自分のいる県の学校を応援します。誰でも自分の属する地域を応援するのです。

 日本人に愛国心がないのは、島国であることが大きく影響しています。隣の国を意識しないでも生きてこられたのです。しかし、これからはそうはいきません

---

 次回は、「語学(右脳学習法)」をお届けします。