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男女の違いと夫婦の関係 36

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「男女の違いと夫婦の関係」を毎週木曜日配信(予定)でお届けします。
 あなたは知っていますか? 男性と女性の違い。同シリーズでは、男女の考え方の根本的違いを知り、夫婦がお互いを理解しあって、本当の「幸せ」をつかむためのキーポイントをお伝えします!

松本 雄司・著

(光言社・刊『男女の違いと夫婦の関係-ほめられたい夫 愛されたい妻-』〈2019年3月30日第4版発行〉より)

第二章 男と女の違いと結婚生活

2 相手に対する期待の違い

8)信頼と称賛

 世界中の男性が切に欲していることがあります。それが「称賛」です。

 妻が自分のやっていることを信頼し、その価値を認めてくれ、そして自分が頑張っていることに対して褒めてくれ、また激励してくれる。そうしてくれたときに男性は妻の愛を感じて、その妻や子供のためにもっと頑張ろうという力が湧いてきます。
 自分を尊敬し、感謝し、褒めてくれる妻に対しては、本当に自分に必要な人だと感じます。一緒にいたいと思うし、いとおしいと思うのです。自分の価値を認め褒めてくれない妻と何十年一緒にいても、男性は「つまらない」と感じるのです。

 世界中のすべての人間が一番欲している二つの欲求があります。どんな国のどんな人間も欲している根本的な欲求、それは「愛されたい」という欲求と「褒められたい」という欲求です。小さな赤ん坊にもあるし、80歳のおじいさん、おばあさんにもあります。動物にさえもそういう欲求があります。

 だから「幸せ」とは、この二つの欲求が満たされたときに感じる情感です。周りの人からも家族からも愛されていると感じ、自分がやっていることを評価し、価値を認めてくれ、褒めてくれるときに、自分は「幸せだ」と感じるのです。

 反対に「不幸」というのは、この二つが満たされない状態に陥ったときに感じるものです。自分は誰からも愛されず、嫌われて、誰も自分を認めてくれない、褒めてもくれないときに、自分は「不幸だ」と感じるのです。そう考えたときに、愛されたいという気持ち、褒められたいという気持ちはどの人にもあるのです。

 ところがこの世の中は悲しいことに、需要と供給が全くアンバランスです。誰もが愛と称賛を必要とし、切に求めているのですが、それを与える人はとても少ないのです。愛を与える人が少ないのです。称賛を与える人が少ないのです。
 だから人の良いところを評価し、褒めるのがうまい人はみんなから好かれるのです。付き合っていて楽しいのです。そういう人とは一緒にいたいと誰しも思うのです。

 もし、家にいる妻よりも、帰宅途中で寄ってくる赤提灯のおばさんのほうがそれがうまかったら、そちらにいる時間のほうが楽しいということになります。

 ある中年男性の告白ですが、「妻が、結婚以来一度も自分を褒めてくれたことがない。何かことあるごとにけなされる。一緒にいても全然つまらない」と言うのです。「そのような家庭に帰りたくない」と言うのです。

 結婚前は仲の良かった二人が、結婚後は葛藤(かっとう)する夫婦になっていくことが少なくありませんが、そこにもこの問題が大きく影響しています。

 結婚してからどうなりやすいかというと、妻が喉から手が出るほど欲している愛情表現を夫はめったに与えない。また夫が飢えかわくほどに欲している称賛の言葉を妻はめったに与えない。その結果、お互いにものすごい不満、不信がつのります。
 だからこそ逆に、お互いにそれを与えたらよいのです。

 ところで、男も女も共に「愛と称賛」を欲しますが、ここにも男性と女性では微妙な違いがあります。

 男性には、特に「称賛」が必要であり、また効き目があります。
 女性には「愛」がより必要であり、切にそれを求めています。

 従って、妻は夫の長所を褒めてあげる能力を高めること、そして、夫は妻へ愛情を表現する能力を磨くことが夫婦円満の秘訣でしょう。

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 次回は、「妻がおかしやすい失敗」をお届けします。

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