2024.06.15 22:00
ほぼ5分で読める統一運動 5
文鮮明師と金百文牧師
稲森 一郎
韓国を中心とする再臨摂理において、来るべき主を迎える神霊教団は、二つの流れとして準備されました。
一つは女性中心の神霊教団、もう一つは男性の神霊教団です。女性教団は、金聖道(キム・ソンド/1882~1944)、許浩彬(ホ・ホビン)の流れであり、男性教団は白南柱(ペク・ナムヂュ/1901~1949)、李龍道(イ・ヨンド/1900~1933)、金百文(キム・ベンムン/1917~1990)の流れが浮かび上がります。
1933年6月3日、白南柱、李龍道、黄国柱(ファン・クㇰヂュ)は、神霊的教団の「新イエス教」を設立したことによって、彼らの関係は一体性をなしていることが歴然とします。
この男性教団の神霊運動が、女性中心の聖主教(金聖道)、腹中教(許浩彬)に受け継がれることになります。
白南柱は金聖道を中心とする「聖主教」の設立にも関わるなど、相互の結び付きは深く、二つの流れは、「来るべき主を迎える」という目的の下に、お互いに影響し合う関係であったと見るべきです。
文鮮明(ムン・ソンミョン)師の言葉によれば、「光復後(1945年8月15日の終戦を韓国では『光復節』と呼ぶ)、韓国では、神社参拝をしたキリスト教派と、神社参拝に反対して監獄に行った再建教会派、それから神霊的な集団、このように三つの部類ができました。キリスト教派は蘇生、再建教会派は長成、神霊派は完成です。
この神霊派がエデン復帰派ですが、旧約的エデン復帰派は朴東基(パク・トンギ)派、新約的エデン復帰派はイスラエル修道院の金百文派です。その次に、成約的エデン復帰派は、婦人たちが主動となった許浩彬派です。彼らは、蘇生・長成・完成型の縦的な復帰をします。旧約時代、新約時代、成約時代の横的な復帰をするのです。再建教会派と神霊集団が完全に一つにならなければなりません」(天一国経典『真の父母経』213ページ)とありますから、神霊教団は、朴東基(旧約的エデン復帰派)、金百文(新約的エデン復帰派)、許浩彬(成約的エデン復帰派)という縦的復帰を横的に成就する形で、天は準備されたのだと語っています。
文鮮明師は、1945年10月に、金百文牧師に会いました。
当時彼は、プロテスタントの修道院(イスラエル修道院)を一つ主管していて、「修道院を一つ所有するように」と天から啓示を受け、また、「再臨主を迎えられる勢力を準備するように」と言われていたのです。
それが、彼が天から聞いた内容です。ですから、文師はその集団を訪ね、彼に会い、6カ月間彼と共に過ごしました。その期間に神様は、さまざまな方法で役事されました。
金百文牧師に関して、文鮮明師は次のように語っています。
「イエス様が洗礼ヨハネから祝福を受けたように、お父様(文鮮明師)は金百文氏からすべてを相続する予定になっていました。出会ってから数カ月後に金百文氏は天から啓示を受け、彼は私の頭に手を置いて、全世界のソロモン王の栄光が臨むようになるだろうと祝福しました。お父様が金百文氏に会ったことは、大きな意味をもっています。もし、金百文氏が天から、そのような祝福をしてあげなさいという啓示を受けたのなら、彼はすべてのことを知るために、私に質問をしなければなりませんでした。それが彼の五パーセントの責任分担でした」(同 216ページ)
文師のこの言葉は、文鮮明師と金百文牧師の関係が、イエスと洗礼ヨハネの関係であることを表しています。
従って、金百文牧師は文師が来るべきかたであること悟り、その証人として、文師の第一弟子の立場で、生涯、文師に侍るべきでした。しかしそれができなかったのです。