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心をのばす子育て 41

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「心をのばす子育て」を毎週土曜日配信(予定)でお届けします。
 子育ての本質を理解し、個性に合わせた教育で幸せな家庭を築くための教材としてぜひお読みください。

長瀬雅・著

(光言社・刊『心をのばす子育て7つのポイント』〈2002210日第2版発行〉より)

5、知の教育

②頭の知的教育

●完璧主義
 子供をだめにするものの一つに「親の完璧(かんぺき)主義」があります。これは絶対子育てに失敗します。
 完璧主義の人とは、試験で子供が60点を取ってきたときに、100点からものを見つめる人です。足らない40点に注目して子供を責めるタイプです。
 この場合、子供はどんなに頑張っても親の期待に応えられないと思い、一転してやる気を失ってしまうケースがあります。

 本来子供は何もできないところからスタートするものです。ですから、まず子供がとってきた60点のほうに注目し、頑張ったことを認めてあげることです。その次に100点を取るためにはどうしたらいいのかを考えるのです。
 問題は次のラウンドにチャレンジする意欲を失わないことです。目的をつかみ取ることをあきらめてはいけません。あきらめない人間が最後に勝利するのです。

 完璧主義では挫折(ざせつ)感だけを味わうことになります。また、たとえ勝利しても常に心の中では「次に勝利できなかったらどうしよう」という不安が渦巻き、勝利すればするほど失敗を恐れるようになり、いずれチャレンジできなくなります。チャレンジの意欲を失った時が敗北の時です。

 この完璧主義を自分に対して要求する親がいます。つまり、何事に対しても完璧な親であろうとするのです。この場合も子供の時と同様に満たされない結果に終わることでしょう。苦しくなるだけです。
 「子供の不完全さ」を認めることの必要性を前述しましたが、親が自分の不完全さを認めることも大切です。不完全さを認めてこそ、成長があるのです。

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 次回は、「人との比較」をお届けします。