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【B-Life『祝福家庭』コーナー】
『祝福家庭』102号(2021年秋季号)
「幼児教育」
〜子供の「つまらない」という言葉を聞き流していませんか?〜

光の子園 副園長・村上小夜子

 ある日、二世の保育士が切実な表情で「楽しい保育がしたいです!」と口にしました。今回は、その一言から広がった「楽しい保育」(2021年度 光の子園のテーマ)を紹介します。

 これは、天地創造の始まりのときから、天の父母様(神様)の願いであり、創造本然の内容であると思います。これまでは自分中心に「楽しむ」ことが多かったように感じますが、本然の世界では、「相手を喜ばせ」、「相手が楽しんでいる姿を喜ぶ」はずです。

3つのFで楽しい保育に
 「楽しい保育」を実施するうえで、大切な3つのFがあります。それは、Funny(楽しみ)、Friendly(親しみ)、Faith(信仰)です。しっかりとした「信仰」の縦的軸を立てながらも、エデンの園のような「楽しみ」や「親しみ」を欠かさないよう保育にあたっています。

 事の発端は、園児の「つまらな~い!」という訴えからでした。園児たちは、本当に正直です。それは「神の声」です。
 園児の言葉に対して、「なんで!? おかしくない? だめでしょ!」と考えてはいけません。だからといって、むやみやたらに願いを聞けばいいということでもありません。

 まずは、「そうだよね。つまらないよね」と園児の主張を受け止め、周囲の人と基台を組んで「どうする?」と話し合います。そして、祈ります。
 天につないでこそ、道が与えられます。そこに「神が臨在」するようになります。子女教育においても、真の父母様が下さった統一原理の原則は共通しています。

 まずは、光の子園の礼拝で挑戦しました。現在、年長組(5〜6歳)の礼拝は、大型テレビの画面にパワーポイントで作った図やイラスト入りの資料を表示して話をします。説教の内容とイラストは、光の子園オリジナルです。その礼拝は、ライブ映像として、未来人材局の子女教育部を通して全国に配信されています。

 年中組(4〜5歳)・年少組(3〜4歳)の場合は、保育士の一人が説教をしながら、もう一人の先生と共に「寸劇」を披露します。年中組で「城壁の再建(ネヘミヤ記)」の話をした際、再建のようすをブロックで表現し、園児と一緒に「1、2、3……」と数えました。

 年少組では、ノア家庭の息子セム、ハム、ヤペテが裸のお父さんに服を掛けるシーンを、実際に布を準備してやって見せました。子供たちは、目を丸くして、真剣なまなざしで見詰めていました。

 楽しい礼拝をするようになって、後ろで遊んでいたり、椅子に座らなかったりする子供たちも参加するようになりました。
 たとえ後ろにいても、同じ部屋にいれば、霊人体は聞いているため、大丈夫です。良心の扉を「トントン」とノックすれば、子供たちの良心が「なるほど! 知ってたよ!」と応えてくれます。「神の子」は、み言を生まれながらに知っています。

 ですから、私たちの工夫が子供たちの心を「刺激」と「感動」で揺さぶることができるかどうかが重要なのです。そうして、年長になる頃には、しっかりと前を向いて聞くようになります。

創意工夫が子供たちの喜びになる
 ほかにも、「屋上ツアー」を企画しました。光の子園の屋上はとても広いので、伸び伸びと遊ぶことができます。7、8月は水遊びですが、4月から6月は週に1度、屋上で「お弁当」「シャボン玉」「水鉄砲」などの時間を持ちました。
 すると、子供たちの口から「つまらな~い!」という言葉が出なくなりました。

 お弁当の日の朝、雨が少し降っていたので、子供たちは必死で雨がやむようにお祈りしました。そうしたら、なんと晴れたのです! 子供たちは「神様すご〜い!」を連発していました。その日は誰も立ち歩かず、落ち着いてお弁当を食べました。

 水鉄砲で遊んだ日は、保育士も子供たちもびしょぬれです。一生懸命に遊び、心が解放されて、「先生、楽しかった。また明日来るね!」と口々に言うようになりました。

 年長組は、「真の万物の日」に、歌とダンスとメロディーベルをお捧げしました。練習を頑張ったので、ご褒美に男女別に遊ぶ時間を設けました。保育士の皆で、男の子と女の子、それぞれが好きなものを天に祈りながら考えました。そうして決めた内容を、子供たちは「ワーッ!」と喜んでくれました。

 男の子はプラレールを使って、線路をつなぎ、電車を走らせました。電車を選ぶ際にトラブルもありましたが、話し合いをしたり、「貸して」とお願いをしたり、良い関係を築くことができました。園長先生やドライバーも入って、楽しく遊んでいました。

 女の子は紙粘土でハートやクマ、花などさまざまな形のアクセサリーを作ったり、空き箱に包装紙やリボンを貼ってバッグを作ったりしました。一人一人が自らデザインをして、個性を発揮していました。

 このように名節など特別な日は、ふだんにはないようなご褒美を準備すると、さらに「楽しい保育」になります。家庭でも、子供たちの声に耳を傾けて「楽しい育児」を心掛けていきましょう。

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 こちらの内容は『祝福家庭』102号「幼児教育」で詳しくお読みいただけます。

 このような内容が盛りだくさんの『祝福家庭』を、是非一度手にとってみてください。

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