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男女の違いと夫婦の関係 30

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「男女の違いと夫婦の関係」を毎週木曜日配信(予定)でお届けします。
 あなたは知っていますか? 男性と女性の違い。同シリーズでは、男女の考え方の根本的違いを知り、夫婦がお互いを理解しあって、本当の「幸せ」をつかむためのキーポイントをお伝えします!

松本 雄司・著

(光言社・刊『男女の違いと夫婦の関係-ほめられたい夫 愛されたい妻-』〈2019年3月30日第4版発行〉より)

第二章 男と女の違いと結婚生活

2 相手に対する期待の違い

2)余暇の過ごし方

 次は「余暇の過ごし方」です。これも男性と女性とでは期待する内容が大きく違います。男は一緒に登山に行く、スポーツをする、映画に行く、こういうこと自体をしたいと思うのです。またそういうふうにしてどこかに連れていってあげれば妻は喜ぶだろうと思うのです。
 もちろん若いときには一緒に付き合ってくれただろうし、一緒にいること自体が嬉しいものです。特に恋人時代はそうでしょう。
 しかし夫婦になったら、それほど新鮮味はありません。ついて回っても疲れるだけで、ほとんど話も聞いてくれない、つまらない、満たされない。だから、「あなた一人で行って」と言って付き合いをしてくれなくなります。

 そうすると男性はつまらないのです。一人で趣味をやっても何となく寂しいのです。一緒に楽しむ相手が欲しいわけです。美しい景色を見て、「いやあ、きれいだね」と言う相手が欲しいのです。
 どんなに美味しいものでも、一人で黙々と食べるのは侘(わび)しいものです。奥さんとか子供とか、あるいは友人がそばにいて楽しみながら食べる、そうすれば美味しさも倍増です。ところがほとんど付き合いをしてくれない、こういうことに対する不満も出てきます。

 例えば、都内に住むある家族。連休が近い。夫は何か家族サービスをしなくては、と考えて、提案します。

夫「今度の連休、どこに行こうか?」

息子「ぼくは、ディズニーランド!」

娘「わたし、お台場!」

妻「うーん、そんなに行かなくても、近くでいいんじゃない?」

夫「でも、どこか行こうよ」

妻「じゃあ、行くんなら温泉のほうがいい。疲れるから……」

 妻はあまり乗り気でなく、なぜこういうふうになってしまうのか、夫には理由がよく分かりません。

 夫は、昨日までの仕事の疲れが残っていても、妻や家族を喜ばせたいと思って、ドライブで運転手を務め、着いたらすぐにスポーツをしたり、歩き回ったり、時間を惜しんで目いっぱいフル稼動。
 これだけ時間をかけ、お金も使い、労力も尽くして一日遊ばせてやったのだから、さぞ感謝されることだろうと思いきや、家に帰り着いたら妻は「あーあ、疲れたわ」と愚痴一つ。あまり満足している様子ではない。

 夫も妻も「余暇を一緒に有意義に過ごしたい」という要望は持っていますが、実は男性の求めていることと、女性の求めていることが違っていることが多いのです。

 男は刺激を求めているので、どこか違ったところに行き、何か変わったものを見たり、体を動かしたりしたがり、その時妻が側についてきてくれれば満足です。
 そこで、つい男だけのペースであたふたと何かを見て回り、時間いっぱいフル回転で「充実の一日」となります。
 ところが、たいがいの女性は、それでは決して満足は得られないのです。

 同じドライブに行っても、目的地に着くまでに、車の中でじっくり妻の話を聞いてくれ、相づちを打ってくれたり、同情してくれたり、嬉しかったことや悔しかったことに共感してくれた。
 あるいは、子供たちは自由に遊ばせて、夫婦二人で木陰に腰掛けてじっくり話を聞いてくれたとか、美しい景色を前に、コーヒーを飲みながらロマンチックな会話のひとときを持ってくれた、などといった配慮があれば、妻は夫の愛情を感じて嬉しいのですが、そのような会話の時間もなくただ慌ただしく動き回るだけでは少しも満たされないのです。

 女性は遠くに「ドライブ」に行くよりも、近くで「おしゃべり」をしたいのです。そのほうが女性は満たされるのです。もちろん遠出でもよいのですが、それも「対話つきの旅行」だったらオーケー。要するに「おしゃべりセット」だったら楽しいのです。
 しかし、「対話のない動き回るだけのツアー」はお断り。「疲れるから家にいたほうがいい」ということになるのです。そこにも男性と女性の違いがあります。

 さて、皆さんのお宅ではどうですか?

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 次回は、「家計についての責任」をお届けします。

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