2024.05.23 22:00
男女の違いと夫婦の関係 29
アプリで読む光言社書籍シリーズとして「男女の違いと夫婦の関係」を毎週木曜日配信(予定)でお届けします。
あなたは知っていますか? 男性と女性の違い。同シリーズでは、男女の考え方の根本的違いを知り、夫婦がお互いを理解しあって、本当の「幸せ」をつかむためのキーポイントをお伝えします!
松本 雄司・著
第二章 男と女の違いと結婚生活
(1)最も相手に期待するもの
相手に対する期待も、男性と女性では相当違います。夫が妻に対して期待すること、あるいは妻が夫に対して期待することは何でしょうか。
【夫が妻に期待すること】
①いつまでも魅力ある女性でいる妻
②性的な欲求を満たしてくれる妻
③休日には一緒に付き合ってくれる妻
④内助をしてくれる妻
⑤自分を褒め、激励してくれる妻
【妻が夫に対して期待すること】
①経済的な欲求を満たしてくれる夫
②話の相手になってくれる夫
③愛を与えてくれる夫
④隠し事をしない正直な夫
⑤誰よりも自分に深い関心を示してくれる夫
では、ここで女性の方に質問します。
「男性が妻に期待することを5項目挙げましたが、この中で、結婚した男性が妻に第一に願うことは何でしょうか?」
地方での講演会のときに参加者に同じ質問をしますと、たいがい最後の「自分を褒めてくれ、激励してくれる妻であってほしい」という項目に手を挙げる女性が一番多いのです。
では、男性から見たらどうなのでしょう。例外はあるでしょうが、世界的な統計では、実は②、「性的な欲求を満たしてくれる妻であってほしい」というものです。一般的な男性の本音です。
結婚して男性は妻に何を願うのですか? 愛情を交わそうとするとき、男性は性生活を通して愛情を確認したい、愛してあげたいと願うのです。
ところが女性はほとんど、これを理解できません。つまり、そういう男性の基本的欲求を女性は理解できていないのです。
だから夫が夫婦生活を求めるのにすべて拒否しておきながら、「ああしてほしい、こうしてほしい」といくら妻が言っても、男性は到底応じる気にはならないのです。そしてずっとストレスが溜まるのです。
欧米の男性ははっきりと不満を言うでしょうが、東洋、特に日本の男性は恥ずかしがり屋ですから、はっきりとはそのことを言いません。しかし、機嫌が悪くなりその不満をいろいろな形で表して荒れます。つっけんどんになったり、あるいは口を利かなくなります。
ところが、「何であの人はあんなにプンプンしているのか」「物を言うたびにつっかかってくるのか」、奥さんは理解できないのです。
では次に、男性に質問します。先ほど挙げた五つの中で、女性が一番夫に対して願うことは何でしょうか。答えは何でしょう。
実は多くの男性の考えとは違って、答えは③「愛を与えてくれる夫」です。態度と言葉で愛情をいつも表現してくれ、愛を与えてくれる夫であってほしいのです。
同じ愛を与えるといっても、男性は具体的に抱いて愛してあげることを愛情表現だというふうに考え、自分がそう思うから女性もそう思ってくれるだろうと考えているのですが、女性は必ずしもそうではないのです。セックスをしてくれたから、夫が自分を愛してくれていると感じるかというと、そうではありません。
思いやりのある言葉、優しい態度、そういうことがなければ愛情は感じないのです。そういう優しさとか愛情を表現しないで、いきなり体だけを求めてくる……これはもう自分の欲求を満たすためにだけ妻の体を求めてくるのではないかと考え、これをとても嫌い、反発します。
かといって拒否したら夫との関係が険悪になるから、仕方なしに応じているということが結構多いのです。そういうことがありますから、男性と女性の期待の違いというものをある程度分かって、お互いに理解し合うことが必要です。
男性が気をつけなければいけないことは、妻に対してすぐに一体となることを求めますが、その前に愛情を示さなければいけないということです。慰労の言葉をかけたり、優しく抱擁してあげたりとか、愛情を表現してあげなければならないのです。
例えば、一緒にレストランに行って美味しい食事をするとか、そこまでいかなくても、食卓を囲んで夫婦でロマンチックに会話しながらお茶を飲むとかでもいいのです。そしてじっくり奥さんの話を聞いて共感してあげるのです。
そうすると情で「ああ夫は愛してくれている」と感じ、情が解放されていきます。そうすると夫を受け入れてもいいという気持ちになるのです。こういうところが男性はよく分からないので、ついついせっかちになって嫌われてしまいます。
一方、女性が理解しておかないといけないのは、結婚生活での夫婦の愛情確認という点において、男性にとって性生活というのは非常にウエイトが大きいということです。女性は自分の気分次第で、いろいろな理由をつけて断ってしまいます。すると男性は非常にストレスが鬱積(うっせき)し、不機嫌になります。
「自分の愛情を受け入れない……。自分を愛していないのではないか」と受け止めて、急速に愛情が冷めてしまう場合もあります。そのあたりの感じ方の違いをお互いに理解し合っておくと、うまくいくのではないでしょうか。
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次回は、「余暇の過ごし方」をお届けします。