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心をのばす子育て 28

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「心をのばす子育て」を毎週土曜日配信(予定)でお届けします。
 子育ての本質を理解し、個性に合わせた教育で幸せな家庭を築くための教材としてぜひお読みください。

長瀬雅・著

(光言社・刊『心をのばす子育て7つのポイント』〈2002210日第2版発行〉より)

5、知の教育

①心の知的教育

■基本的な人間関係

 人生の中で最も大切なのは人間関係です。将来どんな仕事に就くにしても、結婚して家庭をもつことや、子供を育てることを考えてみても、必ずそこには人間関係があります。
 どんなに頭がよくても人とつきあえなければ困ります。一匹狼(おおかみ)は格好よく見えますが、一人では大きなことはできません。人と協力しなければ何もできません。

 この人間関係は幼児期からつくられます。幼児期は親子や兄弟姉妹といった家族の関係から、小学生のころは友達や先生との関係へと徐々に広がっていきます。

 子供はまず親から愛される必要があります。愛されることで人間を信じることができるようになります。暴力で育った子供は心の根底に人間不信をもってしまいます。幼児期の人間不信は一生を左右します。
 そして幼稚園時期に友達とつきあうことを学びます。これは自分で学ばなければなりませんから、親が友達関係に関与し過ぎることは禁物です。危険な時や、子供から求められた時だけ関与します。それでも、アドバイス程度にとどめることです。
 親として子供に友達とのつきあい方を教えようとするのであれば、「親として子供を愛すること」と「子供が友達と触れ合う環境を整える」ことを考えるべきです。

 この世の人間関係のすべては家庭に凝縮しています。ですから子供の人間関係を教育しようと思うなら、家族関係が大切です。親子、夫婦、兄弟姉妹の良い関係を形成していくことがすべての基本です。その中で、人とつきあうための「基本的な人間関係」が身につきます。

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 次回は、「自己コントロール」をお届けします。