家族の絆づくり 31
人生を本質的にする「三つの質問」

ナビゲーター:阿部 美樹

人生の「質を問う」のが質問
 人生の質を高めるためには何をしたら良いでしょうか?
 「質問」は「質を問う」と読めます。質問は「気付き」を引き出すものです。質問されると無条件に答えを探し始める作用があり、関心のあるなしにかかわらず、考えるきっかけになります。質問に対する答えは、自分で見いだした答えとなり、当事者意識が強くなり、主人意識を持って心に刻まれます。

 人生を本質的にする三つの質問を紹介いたします。

 第一の質問は、「どこ(目標・ゴール)に行くのか?」です。マラソンランナーは長い道のりをひたすらゴールを目指して走るように、いま私の歩みはどこに向かっているかを明確にすることが必要です。努力し、熱心に歩むことだけでなく、明確な目標・願い・ビジョンを持つことが重要です。

人生を深め有意義にする質問
 第二の質問は、「何(役割・使命)をするのか?」です。人それぞれ、唯一の個性を持っています。周りの人と比較して価値が決定するのではありません。その価値を発揮できている人とできていない人がいます。その違いが何かというと、「役割・使命」を自覚して生きているかどうかです。個性を磨いて「自分らしく」生きることが大切です。神様が与えてくれた原石のような「個性」を磨いて伸ばす責任があります。

 第三の質問は、「なぜ(価値・根拠)するのか?」です。企業には「社訓」(訓戒や心構え、企業理念・哲学)や「社是」(会社の大方針)があります。「なぜ、そのような仕事をしているのか?」「なぜ、そのような趣味を持っているのか?」など、「なぜ?」という質問に対しては、価値観から答えを出そうとします。何に価値を置くかで人生が決定します。価値観を明確化して「座右の銘」「モットー」を持つことが大切です。