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スマホで立ち読み Vol.27
回顧録『愛あればこそ』11

久保木哲子・著

(光言社・『回顧録 愛あればこそ』〈2015525日初版発行〉より)

 スマホで立ち読み第27弾、回顧録『愛あればこそ』を毎週金曜日(予定)にお届けします。
 久保木修己・家庭連合初代会長の夫人である久保木哲子さん(430双)が、2023918日に聖和されました。故人の多大な功績に敬意を表し、著作である『回顧録 愛あればこそ』を立ち読みでご紹介いたします。
 ここでは第5章と第6章を試し読みいただけます。

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第六章 グランドツアー

文先生のグランドツアー

 「世界を知っておけよ。人間性に厚みがつく」

 それを文(ムン)先生はさせてくださいました。

 18世紀、英国の貴族は、子弟をフランスやイタリアなど海外へ旅をさせました。世に言う「グランドツアー」です。旅行の間、若者は近隣諸国の政治、文化、芸術に触れ、生きた勉強をしたのです。

 世界一周旅行は、夫にとっても、私にとっても、最高の「グランドツアー」となりました。

 そもそも欧州というのは、古き良きものを大切にします。決して近代化を急ぎません。近代化が進んでいるなと思ったのはドイツでした。電気も蛍光灯でしたし、高速道路(アウトバーン)が整備されていて、しかも無料なのです。

 ドイツですごいと思ったのは省エネでした。感心したのは、エスカレーターが常時動いているのではなく、その前に立つと動き出すのです。1972年頃の話です。

 電車が駅に着いても、ドアが全部開くのではありません。自分がボタンを押さないと開かないのです。それが分からなくて、目的の駅で降りられなかったことがあります。1時間先まで行って、やっとボタンを押して降りることを学習したのです。既に夕方になって薄暗く、その日はただ帰るしかありませんでした。

 一方、イギリスは、伝統的に古き良きものに価値を置いて大切にします。日本は内外共にそのイギリスから大きな影響を受けたのです。

 トイレは壁に箱が付いていて、水は紐(ひも)を引っ張って流す、初期の水洗トイレでした。クーラーもなく、天井の羽が回っているだけです。イギリス自体が暑い国ではないので、冷房も必要ないのでしょう。7月でもコートを着ていたくらいですから。

 近代化の進んでいる日本からは、意外な感がありました。

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 次回は、「『救国の予言』」をお届けします。



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