2023.11.19 17:00
終活ポイント講座 13
『祝福家庭』(2020年春季号、夏季号、秋季号)に掲載された「終活ポイント講座」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
「老後」と「聖和」に対する備えに関して、行政書士の石原登文先生(6000双)に解説していただいています。
※法律や制度は2020年9月時点のもので、今後、変わることがあります。
16 墓地と埋葬
一般的に、国内で行われている埋葬には、土葬と火葬(納骨)があり、火葬のあと樹木葬や海洋散骨を行う場合もあります。しかし、故人の遺言だからといって、自由に埋葬できるわけではありません。「墓地埋葬法」により、埋葬できる場所の条件が定められています。
墓地には、公営、民営、みなし墓地の3種類があり、都道府県知事による墓地としての使用許可が必要です。公営墓地とは、自治体が運営しているもので、民営墓地とは、宗教法人や民間の法人が運営しているものです。
みなし墓地は、昭和23年に墓地埋葬法が制定される前から設置され、都道府県知事から使用許可を受けていたものです。多くは自宅の敷地内や田畑の一画などに設置されており、自治体の「墓地台帳」に記載されている正式な墓地です。
群馬県にある「尾瀬霊園」は、民営墓地に当たります。祝福家庭の墓地として、長年運営されてきました。2020年現在においても、土葬、または火葬による納骨を受け入れています。
ほかにも全国では幾つかの霊園に祝福家庭が多く埋葬されていますが、いずれも火葬による納骨となっています。(下の「祝福家庭が多く埋葬〈納骨〉されている霊園」を参照)
尾瀬霊園では、埋葬が約30万円(区画使用料と埋葬整地料)、墓石が約40万円(設置工事費含む)、納骨堂は約20万円などの費用が必要です。中日本霊園は埋葬と墓石の費用総額が40万円から、となっています。ほかの霊園では区画に空きがないため新規の募集を停止しています。(2020年9月現在)
日本家庭連合の総務局では、祝福家庭が多く埋葬されている霊園だけでなく、故郷のお墓に埋葬することも含め、早目の準備を推奨しています。もちろん、現在住んでいる場所でも、自治体が運営する公営墓地などで区画を確保できる場合は、そこに墓石を新たに設置してもよいでしょう。
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次回は、「費用の工面と遺影について」をお届けします。