家族の絆づくり 293
PDCA」の効果的な活用術

ナビゲーター:阿部 美樹

PDCAって何?
 組織での目標達成から個人の夢実現に至るまで、良き結果を出すために効果的なのが「PDCA」というサイクルです。

 第一の「計画(Plan)」では、目標や方針を明らかにして実現可能な行動計画を決めます。

 第二の「実行(Do)」では、計画に従って着実に実行しながら、計画の進捗(しんちょく)度合いを測ります。

 第三の「検証(Check)」では、成果の達成度ややり方を評価し、成功や失敗の要因を分析します。

 第四の「改善(Action)」では、改善や修正を施し、反省点を次の計画にフィードバックします。

 このサイクルは、1回だけ回して終わりではなく、何度も回す中で継続的に業務や活動が改善されて良い結果が出てきます。

PDCAが回らない理由
 PDCAは仕事の基本であり、心がける人も多いのですが、うまくいかないことがあります。

 特に重要なのは、P(計画)とC(検証)です。
 PがしっかりできていないとCができず、Cの結果が次のPに反映されないと改善サイクルが回りません。

 P段階でのよくある失敗は、目標や計画をおろそかにしたり、曖昧であったり、メンバーに共有されていないことなどがあります。

 またC段階では、やりっ放しで検証も評価もしなかったり、目標や計画が曖昧で評価できなかったり、原因追究が責任追及になったりすることもあります。

 C段階を深めるためには、実行の後に「何がどうなったのか?(結果把握)」を明確にして、「なぜ、そうなったのか?(分析・省察)」を考えながら、最後は「Aの時はBをすればよい!(概念化)」に至るまで考察することが必要です。

 まさに、自分の行動を内省的に振り返ることこそが、真の学びであり、希望的な未来を切り開く力になります。

 この時、気を付けるべき点は、「反省する」という姿勢より、「可能性を見いだす」という姿勢で取り組むことです。

 どんな失敗も「学び」と捉えると、「次につながる成功体験」と捉えることができます。
 そうすれば、意欲を持って取り組むことができることでしょう。