2023.10.31 12:00
平和の大道 57
日韓トンネル実現の「時」
皆さんは、『平和の大道』という書籍をご存じでしょうか。著者は、一般財団法人国際ハイウェイ財団の理事長、佐藤博文氏です。
同書は、国際ハイウェイ財団が推進する「国際ハイウェイ・日韓トンネル」プロジェクトの意義や背景などについて総合的に理解することのできる貴重な一冊です。
Blessed Lifeではその一部を抜粋して紹介してまいります。ぜひお楽しみに!
佐藤 博文・著
「時」を掴むには
去年(2015年)暮れ、日韓両国間で長年にわたりもめていた、いわゆる従軍慰安婦問題決着に関する政府間合意がなされ、今年(2016年)になって、北朝鮮の核兵器開発進展をきっかけにした日韓防衛協力関係構築への進展があり、そして日韓連携協力関係の好転をベースにして、日韓米連携強化の動きが顕著になってきた。懸案であった日韓両国連携協力関係構築の強化を本格化する「時」が来たと見ることができる。
日韓トンネル建設のような多国家間にまたがる超ビッグプロジェクトの実現には、数回にわたって論じてきた必要性、可能性、有効性等の現実的な諸条件が整うということも重要であるが、それらに劣らず、「時」の到来が不可欠である。
何事にも「機が熟する時」が必要だ。この「時」が来ないと、どんなに尽力しても上手くいかないが、「時」が来ると、現実の諸条件の多少の不備や計画や思惑を超えて事が一気に進展するものである。
英仏海峡トンネル建設に関して、サッチャー英首相とミッテラン仏大統領との間での英仏海峡トンネル建設合意は、長年にわたって決まらなかったことも、「時」が来れば、事が一気に進展し成就するようになるという一つの好事例である。日韓トンネル建設着工決定には特にこのような「時」の到来が重要である。
今は、国家レベルでの日韓連携協力強化の時期が来ている。その進展促進と日韓友好関係をより強固なものとするためには、両国を長期間にわたって結びつけるような企画やイベントが必要になってくる。そのための格好のビッグプロジェクトが「日韓トンネル建設」である。日韓トンネルほど両国を緊密化させることができるプロジェクトを他に思いつかない。日韓の両首脳が日韓トンネル建設着工を数年以内に合意すべき「時」(瞬間)が迫っている。
一番の課題は、「時」の到来をしっかり掴むことができるだけの条件を事前に備えているかどうかということである。いつまでに何をどのようになすべきかという具体的な計画をはっきりと定めて、的を絞って計画を実行し、日韓トンネル建設を実際に実現するところまで持っていくことである。
「日韓両首脳の日韓トンネル建設合意」というその「時」がいつ来ても良いように、今から万全の準備をしておくことが肝要である。今年からの数年間の計画をその「時」の到来に焦点を当てて、その「時」をしっかりと掴むことができるような万全の準備をなす期間と見て、計画を以下のように立てた。
今年の計画・方針
2016年から2019年までの期間を定めて、「4年計画」を立てた。その概要を提示する。
目標:日韓トンネル実現のための日韓両政府間合意形成
具体的方策
① 日韓トンネル建設の国会決議に向けて、日韓トンネル建設推進国民運動を全国的に展開し、国民的合意を形成する。
② 新たに壱岐島の調査斜坑の坑口開鑿(かいさく)を開始し、4年間で坑口を開鑿する(唐津ではすでに580mの斜坑があり、対馬では一昨年〈2014年〉斜坑口を20mまで開鑿している)。その結果、唐津・壱岐・対馬の三拠点において調査斜坑、及び斜坑口の開鑿を達成する。これが日韓トンネル本坑建設の土台となる。
③ 新聞、テレビ、雑誌等、マスコミで取り上げられ、多くの国民が周知するところとなる。
④ 政財界へ働きかけるとともに、国民、各界各層から多くのスポンサーを募る。
⑤ 壱岐調査斜坑開鑿
去年まで4年かけて、2kmの対馬斜坑基地への搬入路の取り付け工事、15000㎡の基地造成工事、坑口の精密測量設計、奥行き20mの坑口開鑿工事等を行った。一昨年には、その対馬調査斜坑坑口オープン式で日本のメディアにデビューした。以上の工事には約6000万円かかったが、全て寄付金で賄った。
そしていよいよ、今年から2019年までの4年をかけて壱岐の調査斜坑工事を着工し、坑口を開鑿する計画である。すでに壱岐調査斜坑基地内の雑木伐採、砂利道作り等はできているので、これから坑口工事のための精密測量に入る。また、坑口周辺の浅尺のボーリング地質調査を行い、壱岐調査斜坑坑口計画書を作成し、来年(2017年)から再来年(2018年)にかけて坑口工事に入る予定だ。
(『友情新聞』2016年3月1日号より)
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次回は、「観光と国際ハイウェイ」をお届けします。
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