https://www.kogensha.jp/shop/detail.php?id=4163

シリーズ中級講座 34
家庭盟誓<11>

 世界家庭誌で2021年11月号から2022年12月号までの期間に掲載された「中級講座シリーズ」の内容を、「シリーズ中級講座」のタイトルで毎日朝5時にお届けすることになりました。信仰生活の向上、毎日のみ言学習にお役立てください。

伝道教育局副局長
入山 聖基

家庭盟誓 8
 「天一国(てんいちこく)主人、私たちの家庭は、真の愛を中心として、天一国時代を迎え、絶対信仰、絶対愛、絶対服従によって、神人愛一体理想を成し、地上天国と天上天国の解放圏と釈放圏を完成することをお誓い致します」

①絶対信仰、絶対愛、絶対服従
 「神様は、絶対信仰の上で宇宙を創造しました。神様が語られたことは、必ず成就するというのです。成就しないものがありません。

 また創造は、愛の対象をつくるためのものです。絶対愛です。疑う心がありません。二心がないというのです。

 その次に、絶対服従です。絶対服従する瞬間には、神様御自身までも存在意識がないのです。従順と服従は違います。服従には自己意識がありません。従順に従うというのは、自己意識をもって従っていくことを意味します。神様は、服従する立場、自己意識のない立場ですべて投入したというのです。

 神様がそのようにアダムとエバを造ったので、アダムとエバに求めることも、絶対信仰の上で絶対愛、絶対服従をすることなのです」(天一国経典『天聖経』1356ページ)

 神様は、人間に対して「絶対信仰、絶対愛、絶対服従」の基準をもって創造されました。それは、絶対に信じ、絶対に愛し、絶対に一緒にいるという意味です。

 「絶対服従」について、堕落したので、蕩減として「服従」しなければならないと勘違いしている人がいます。そうではありません。幼い子供が母親の足にしがみついて、どこへでもくっついていこうとするような心情です。服従とは、“一緒に生きる”という意味なのです。

 神様は、子女である人間を絶対的に信じ、絶対的に愛し、絶対的に一緒に生きていこうとされたのです。それが神様の心情です。

 ですから、私たちが、天の前に絶対信仰、絶対愛、絶対服従する前に、天の父母様、真の父母様が、足りない私たちに対して、絶対信仰、絶対愛、絶対服従の基準で投入し続けてくださったことを知らなければなりません。

 真のお母様の自叙伝には、「神様の心情を考えれば、自分が受ける試練や苦痛は、あまりにも軽いと思うことができなければなりません。神様の前で自分のことを弁明する資格などありません。困難にぶつかればぶつかるほど、絶対信仰、絶対愛、絶対服従をしなければなりません」(『人類の涙をぬぐう平和の母』316ページ)とあります。

②神人愛一体理想
 「真の愛の主体者であられる神様は、真の愛の相対者として人間を立てました。神様の愛の理想は、人間を通してのみ完成するのです。神様の創造目的は、神人愛一体の絶対的愛の理想世界です。人間は、神様の最高最善の愛の対象として造られました。

 ですから人間は、創造物の中で唯一、神様の実体をまとった対象なのです。無形の神様のみ前に、見える体として生まれました。人間が完成すれば、神様の聖殿になります。神様が自由に、また平安にいつでも入ってきてお住まいになる有形の実体です。神様の絶対的な真の愛の全体的理想は、人間を通して父母と子女の縦的関係で実現、完成するのです」(天一国経典『天聖経』1357ページ)

 人間は神様の実体対象です。神様は愛のゆえに、愛によって、愛の世界をつくろうとされたのです。その神様の愛は、人間の愛として地上に現れます。堕落した世界の中で、統一原理を聞いただけで神様の愛を直接感じることができる人は限られているでしょう。そのような人は、宗教的天稟を備えていると言えると思います。

 しかし、神様の愛に触れた人たちが、その愛で人々を愛するなら、誰もが神様の愛を知る世界をつくることができるでしょう。それが「神人愛一体理想」です。

③解放圏と釈放圏
 「絶対信仰、絶対愛、絶対服従を通して神人愛一体圏の愛が形成され、堕落していない時の神様と人間が完成して一体圏が形成されなければならなかったのですが、それをすべて失ってしまいました。

 ですから、その一体圏、すなわち地上・天上天国を建設しなければなりません。解怨しなければなりません。恨を解かなければ解怨ができません。それを先生が内外ですべて解決してきました。それを『復帰の完成』と言うのです。復帰を完了したのです。今、それを宣布しています。終わりをきちんと締めくくらなければならないからです」(『平和経』339340ページ)

 絶対信仰、絶対愛、絶対服従で実践すれば、神様の愛が相続されて現れるようになり、神人愛一体理想が実体化するため、悲しみと恨の歴史から神様が解放、釈放されるのです。神様が解放されてこそ、真の父母様が解放され、そのとき、私たちも解放されるのです。

家庭盟誓は道しるべ

 「『家庭盟誓』が教えてくれる教訓は、天宙主義です。個人主義ではありません。現実の様々な困難を避けていては、生きていけないでしょう。現実を果敢に撃破して、勝利を勝ち取らなければなりません。その武器が、正に『家庭盟誓』の伝統で武装された皆様の家庭です」(同、341ページ)

 家庭盟誓に従って生きていくのが、私たちの信仰生活です。家庭盟誓は、現代の「十戒」のようなものであり、「建国精神」であり、人生という広大な海を航海するための「羅針盤」です。天が、雲の柱、火の柱によってイスラエル民族を導いたごとく、私たちは家庭盟誓を通して天の導きを受け、信仰生活のゴールにたどり着くことができるのです。