2023.07.12 17:00
家族の絆づくり 276
超一流の人になる法則
ナビゲーター:阿部 美樹
輝く「誇り」を得るために
「1万時間の法則」という言葉があります。
一流のビジネスマンやスポーツ選手、アーティストなど、さまざまな分野で物事を極めたエキスパートの事例を参考にして、「どんなスキルも1万時間練習すると『本物』になる」(マルコム・グラッドウェル著、『天才!成功する人の法則』より)という主張です。
超一流と呼ばれる人のスキルや技は、驚くほどに見事なものです。
それは一朝一夕でできたものではありません。百回、千回、万回と継続して繰り返し、不可能と思われたことを奇跡的に可能にして、さらに確実なものとして身に付けたものです。
その繰り返した時間性の一つの基準が「1万時間」というわけです。
1万時間ということは、1日1時間であれば約28年間、1日3時間であれば約9年間かかるという計算になります。
ここで導き出される結論は、「何事も練習と訓練の繰り返しがなければ成功することはできない」ということです。
その練習と訓練は、厳しければ厳しいほど大きな成功につながります。厳しい訓練も忍耐して貫き続けると、「自信」と「誇り」になります。
「夢」よりも夢中になるものを持て!
一方、「努力する」「繰り返す」という言葉は、苦労することが伴うので重く感じる場合があります。
「努力しなければならない」という義務感で努力するのでは、継続が困難になる可能性があります。
それよりも、「もっと上手になりたい」「どんな工夫をしたらいいんだろう」というワクワクした気持ちで夢中になっている状態が好ましいものです。
夢中に勝る質の高いトレーニングはないからです。
幼い子供たちが公園で遊んでいる姿は、「楽しくてたまらないから夢中で走り続ける」ということです。
決して義務感で遊んでいる子供はいないでしょう。
これと同じように、1万時間の努力の中でも、夢中になって投入している人は超一流です。
「10年後には◯◯になりたい!」という「夢」を持つことも大切ですが、それ以上に「今、夢中になれるものがある!」ことの方が貴重かもしれません。
また、努力を夢中になって継続する人の心は「楽観的な心」を持っています。
ここで言う「楽観的」とは「簡単にできそうだ!」という楽天的な前向きさだけでなく、「これは楽しいことだ!」という楽しく見つめる能力です。