2023.06.28 17:00
家族の絆づくり 274
「やれば伸びる!」「やれば分かる!」という姿勢
ナビゲーター:阿部 美樹
「やればできる!」というプレッシャー
日々の生活の中で、「考え過ぎて行動しない」「迷いがあって行動できない」ということはないでしょうか。
どれだけ具体案、計画案を深く考えたとしても、行動しない限りその計画を実現することはできません。そのことをよく分かっていてもなかなか行動できないのが現実でもあります。
そんなとき、「やればできる!」という言葉を発して、行動することの大切さを伝えることがあります。
その言葉に後押しされて、勇気を持って一歩踏み出すなど行動する場合もあります。
しかし、「やればできる!」という言葉は、できるかどうか、つまり結果や成果を評価する言葉でもあり、「やれば、できないはずはない!」「できるようになるまでやりなさい!」「できないことは許されない!」というニュアンスに聞こえることもあります。
このような言葉だけが飛び交うと、失敗を恐れて挑戦しなくなってしまう、行動しなくなってしまうということも考えられます。
失敗を恐れず挑戦する文化
それよりも、「やれば伸びる!」という言葉を使ったらどうでしょうか。
結果を過度に気にすることなく、能力が高まる、心が育まれる、成長できるという充実感を味わうことができるでしょう。
行動することで「成長すればやがてできるようになる!」という前向きな意識にもなります。
さらに、「やれば分かる!」という言葉もあります。
結果や成果よりも発見や学習を目指す姿勢になります。「うまくいかなくても、そこから学んで軌道修正すればよい」という気持ちになります。
それは「一度試しにやってみよう」というきっかけづくりになり、第一歩を踏み出す行動のハードルが低くなります。
「挑戦する姿勢」を歓迎すれば、仮にうまくいかなくてもそれは「想定内」という空気感が生まれます。
このような空気感があると、自由な発想が可能となり、創造的でクリエイティブなやりとりが行われるようになります。
生産性の高いチームというのは、間違えたり失敗したりしないチームではありません。変化の激しい中でも挑戦し、その結果から学習するチームです。軌道修正しながら前に進む心理的安全性の高いチームなのです。
「やればできる!」という姿勢から「やれば伸びる!」「やれば分かる!」という姿勢で行動しましょう。