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【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!

第141回 LGBTの背後にはどんな思想があるのでしょうか?

ナビゲーター:阿部美樹

(動画版『ほぼ5分でわかる人生相談Q&A』より)

 皆さん、こんにちは!

 今回は、「LGBTの背後にはどんな思想があるのでしょうか?」という質問に対してお答えします。

 LGBTを問題化し、法制化を目指す活動家は、文化共産主義思想に基づく性解放理論を持っています。
 具体的には、フリーセックス文化を目指す性革命です。

 中世から18世紀に至るまで、西洋社会においてキリスト教は絶対的な指導理念であり、人々は無条件に神とキリストを信じ、教会の教えに従っていました。

 14世紀から16世紀にルネサンスが台頭し、教会の教えから人間を解放しようという運動が起こりました。
 18世紀には啓蒙思想を通して、無神論と唯物論が台頭しましたが、それらはキリスト教精神を揺るがすまでには至りませんでした。

 しかし、19世紀に登場した無神論、唯物論は、キリスト教精神を根底から揺り動かし、西洋社会だけでなく全世界に拡大しました。

 大きく分ければ三つの思想があります。

 第一は、カール・マルクスの唯物論による「神の存在を否定する思想」です。

 第二は、チャールズ・ダーウィンの進化論による「神の創造を否定する思想」です。

 第三は、ジークムント・フロイトの性的エネルギー・リビドー理論による「神の愛を否定する思想」です。

 1859年は象徴的な年でした。
 1859年にマルクスは、『経済学批判』を通して唯物弁証法に基づく唯物史観の公式を提示しました。

 さらに、『資本論』として体系化されるマルクス主義経済学の骨子を発表しました。
 マルクス主義は、神の存在を根底から否定する唯物思想です。

 この思想は、「何事も闘争によって発展する」と考える闘争理論があり、「人間は支配するか、されるかである」という人間観があります。

 さらには、「人類の歴史は階級闘争の歴史である」という社会観、「労働者が資本家を打倒して共産主義社会をつくる」という解放理論があります。

 同じ年(1859年)にダーウィンが『種の起源』を通して神の創造を否定しました。「生物と人間は弱肉強食の生存競争を通じて進化したものである」と主張しました。

 進化論には、「自然環境が生物を進化させた」という唯物論と、「人間は生存の本能に操られた動物である」という人間観があり、「生物は生存競争によって進化する」という闘争理論があります。

 生存競争によって猿から人間になったという進化論から見ると、人間社会は一夫一婦制の倫理というよりも、競争的、闘争的なフリーセックス社会にならざるを得ないでしょう。

 彼らから少し遅れて19世紀末に精神分析学を提唱した心理学者・フロイトが登場しました。
 フロイトは人間の心を根底から揺り動かしているのは「リビドー」という性的エネルギーであると言いました。
 人間の霊性や愛を否定して、肉欲を中心とした本能的な人間観を提示した生物学的唯物論です。

 「人間は性的な本能に操られた動物である」という人間観、「人類の歴史は抑圧の歴史」「性的エネルギーが文化の原動力」であるという社会観があります。

 さらには、「新左翼運動の父」と呼ばれたマルクーゼにより「エロスを解放してエロス的文明をつくる」という解放理論へと発展し、このような思想が影響して今日のフリーセックスの風潮がまん延するようになりました。

 このような思想的背景があることを理解してLGBT問題を見ていく必要があります。

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