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新 堕落性の構造 80

 現代人に不幸を招来する「心のゆがみ」。そんな悩みの尽きないテーマをズバッと解説! 人間堕落の根源からその原因を究明している一冊です。毎週木曜日配信(予定)でお届けします。

阿部 正寿・著

(光言社・刊『こう解ける! 人生問題~新 堕落性の構造』より)

22. 人生の最大の目的は創造目的を完成し神を喜ばせること

◉国際会議をリードする欧米人
 私は、いろんな種類の国際会議に参加した経験があります。ほとんどの国際会議では英語が使用されることが多いため、必然的に会議で主役を演じるのは欧米人です。私は自分が言おうとする内容を頭で考えている間に、話が先に進んでしまっているということが何度もあり、実に悔しい思いをしました。英語が母国語でないからやむを得ないという面もありますが、それだけでもないということです。

 私が1985年米国ニュージャージー州で行われた「世界宗教議会」で宗教と科学に関する部会のリーダー役をやったとき、インド人の参加者が一人でしゃべりまくるので、それを抑えるのに閉口した経験があります。彼らは、近代文明では欧米に後れをとったけれども、精神文明に関しては欧米以上であるという確信にあふれていますから、英語はともかくとして、まくしたてます。要は言葉ではないのです。

 959月にフランスは世界の反対世論を押し切って、南太平洋ムルロア環礁で核実験を行いました。むろん、日本も朝野を挙げての反対です。テレビは街頭で通行人にマイクを突きつけて発言を聴いていました。多くの人は「困りましたね」、「やめてほしいですね」という程度で、すべてパンチがありません。

 一方、フランスのパリで同じテレビ局がフランス人に意見を求めました。多くのフランス人は核実験賛成です。ある若い女性は、「核実験はフランスの国防のため絶対必要です」とハッキリ言います。ある中年男性は、「フランスと欧州防衛のため実験はやらねばならない。外国がとやかく言うことではない」と断言しています。ことの善し悪しは別として、明確な主張をもっているのです。

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 次回は、「主体性のない日本人」をお届けします。


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