https://www.kogensha.jp/shop/detail.php?id=4114

神の沈黙と救い 25

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「神の沈黙と救い~なぜ人間の苦悩を放置するのか」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 神はなぜ人間の苦悩を放置するのか、神はなぜ沈黙するのか。今だからこそ、先人たちが問い続けた歴史的課題に向き合う時かもしれません。(一部、編集部が加筆・修正)

野村 健二・著

(光言社・刊『神の沈黙と救い』より)

第四章 神の人間創造と罪からの復帰
二 人間に創造性を与えられた理由

人間の堕落によって失われた神の理想

 その思想が、人が「善悪を知る木」の実を取って食べることにより、神中心にではなく、サタン中心、すなわち自己中心に生きるようになったことから、完全に裏切られ、分裂し闘争し合う世界となってしまった。かくして、

 「主は人の悪が地にはびこり、すべてその心に思いはかることが、いつも悪い事ばかりであるのを見られた。主は地の上に人を造ったのを悔いて、心を痛め、『わたしが創造した人を地のおもてからぬぐい去ろう。人も獣も、這(は)うものも、空の鳥までも。わたしは、これらを造ったことを悔いる』と言われた」(創世記六・57)ということになる。

 これがノアの箱舟の時の状況であるが、その余波が今日まで続いてきているわけである。

---

 次回は、「人間に愛を与えられた理由」をお届けします。