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愛を育て、幸せをつくる結婚 8

 「愛を育て、幸せをつくる結婚」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
 「そもそも結婚ってすべきものなの?」「結婚はしたいけれど、自信がない」という青年男女に向けて、「祝福結婚っていいかも」と思ってもらえることを目指して本書はまとめられています。

 家庭連合の結婚観について知っていただくきっかけにもなる書籍です。

世界平和統一家庭連合「結婚と家庭」研究チーム/編

(光言社・刊『愛を育て、幸せをつくる結婚』より)

第二章「幸福な結婚」、その前に…

(二)スタート前の準備

⑤「愛は育てるもの」と考える
 「愛」は「相手のために」という動機による利他的な行動なので、最初から自然に、自動的に生じてくるものではありません。意志と決意を持って行動することが必要であり、それが適切にできるようになるまで、時間をかけてでも「育てるもの」だと言えます。

 結婚後に起こる様々な出来事に対して、それが良いことであっても困ったことであっても、「相手のため」を考えながら二人三脚で進み、障害物を乗り越える中で、確実に愛が育っていきます。

 このように、「夫婦の愛を時間と共に育てていく」という方向で結婚をスタートできれば、結婚後の幸せはかなり確実なものになるでしょう。
 「好き」を「愛」と勘違いして盛り上がり、恋愛がピークに達して結婚したものの、現実の男女の違いにとまどい、挫折して、相手を愛することができずに破局を迎える、というようなストーリーをたどりたいとは誰も思わないでしょう。

 「愛を育てる」とは、「幸せをつくっていく」ことです。電子レンジでチンした即席の料理ではなく、じっくり時間をかけて、手作りの味わい深い料理をこしらえるという感じでしょうか。

 「結婚後」が本番です。そして、これは長期戦になります。じっくりと愛を育てるというのは、なかなか大変なことなのですが、これを味わうことができたら、幸福を実感できる人生になるでしょう。

⑥ 比較しない
 「結婚前の準備」というと、「結婚前に多くの異性と付き合ってよく理解しておこう」とか、「結婚前に同棲(どうせい)して相手をしっかり見定めよう」と考える人がいるかもしれません。しかし断言しますが、これは結婚の準備になるどころか、「幸せな結婚」の妨げになってしまいます。

 先ほど、「男女の違い」について述べたとおり、異性について理解することはかなり難しいですし、さらに一人一人の人間もかなり違います。要するに、全ての異性がそれぞれ異なった特徴、異なった長所と短所を持っているのです。ですから複数の異性と付き合うと、「あの人はここが良い」「この人はここが良い」というように、必ず「比較」するようになります。そしてそれは、どうしても「自分の好みの観点」からの比較になってしまいます。

 結婚は「この人と生涯、一緒に生きる」と決意し、「一人の人を愛し続ける」べきものです。脇見をしたり、他の人と比較したりすれば、二人の関係にひびが入ります。特に、夫婦の関係の中で最も親密な「性」について、このことが言えます。

 「性」はとても尊いものなので大切にし、結婚相手との一対一の関係だけに限定するのが一番良いのです。これは絶対に比較すべきものではありません。
 人間の体の中で愛に関連して、最も大切にすべき器官はどこでしょうか。心臓でしょうか、脳でしょうか。それは生殖器です。他の器官は、自分という一個人の中だけで完結し、主に個体の生存を目的として機能しますが、生殖器は愛する相手がいてこそ、本来の機能を全て発揮します。まさに、相手のために存在し、そこから生まれ出る「尊い命」のために存在しているのです。

 だから「結婚まで大切にしまっておく」べきですし、結婚したら夫婦の間の一対一の関係だけに限定することが、「結婚後の幸せ」のための重要なポイントになります。これは男性も女性も同じです。本当に一人の人を愛するのなら、その人以外とは性関係を持たないことが、幸福な結婚のための最も良い選択です。

〈第二章のポイント〉
・結婚は、ゴールではなくスタート。結婚後にどのように生きるかによって、幸せになれるかどうかが決まる。

・結婚後の生活に備えて、結婚前に準備することが重要。
① 男女の違いを理解する
②「好き」と「愛」の違いを理解する
③「結婚は相手のためにするもの」と考える
④ 心の成熟を図る
⑤「愛は育てるもの」と考える
⑥ 比較しない

・「性」は結婚まで大切にしまっておき、結婚後は夫婦間の一対一の関係だけに限定する。

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 次回は、「お見合い結婚と恋愛結婚」をお届けします。


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