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新 堕落性の構造 75

 現代人に不幸を招来する「心のゆがみ」。そんな悩みの尽きないテーマをズバッと解説! 人間堕落の根源からその原因を究明している一冊です。毎週木曜日配信(予定)でお届けします。

阿部 正寿・著

(光言社・刊『こう解ける! 人生問題~新 堕落性の構造』より)

21. マスコミの偏向報道をうのみにする人々

◉野放しの偏向マスコミ
 現代社会におけるマスコミの重要性については、議論の余地がないことは明白でしょう。ところで「マスコミ」という単語自体が日本の造語で、外国では全く通用しない言葉です。マスコミは英語のMASS COMMUNICATION(大衆伝達)を短縮した言葉で、新聞・テレビ等を意味してはいません。新聞・テレビ等を総称する言葉はメディアです。ここではあえて、一般の呼称に従いマスコミという言葉を使用することにしましょう。

 マスコミは私たちの日常生活に欠かすことのできない情報源ではありますが、同時に副作用も多く、問題があります。その副作用とは、誤った偏向報道のことです。19953月の東京の地下鉄サリン事件以来6カ月間、マスコミのオウム真理教に対する報道はまことに狂気の沙汰としかいいようのない異常さでした。オウムが正しいとか、報道が誤っているとかというのではありません。ちょっとしたことを大袈裟(おおげさ)に誇張したり、ささいなことを面白おかしく報道して視聴率を高めようとする在り方に、疑問を呈しているのです。

 特にテレビの朝のワイドショーなるものは、国民総白痴化に拍車をかける愚劣極まる番組であり、政府は強力にこれを規制すべきであると思います。特に問題なのは、テレビでは出演者は言いたい放題で、現在の日本ではこれを規制する者がだれもいないという現実です。

 このような意図的な偏向報道によって犠牲となった数多くの善良な人々の恨みは、いかばかりだったでしょうか。

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 次回は、「おごるマスコミ久しからず」をお届けします。


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