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うまくいく夫婦仲の法則 9

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「うまくいく夫婦仲の法則」を毎週木曜日配信(予定)でお届けします。
 目指すは「夫婦仲良し、円満一家、どんな嵐もどんとこい」! 輝く夫婦、幸せな家庭を築くための秘訣(ひけつ)をご紹介します。

松本 雄司・著

(光言社・刊『二人で学ぶ うまくいく夫婦仲の法則』〈200251日初版発行〉より)

第一章 家族についてもう一度考え直そう

10「子供の問題」は「親子の問題」

 文部科学省でも、制度を改革したり、1学級の人数を少なくして、ゆとりある教育を指向したり様々な努力をしてきました。しかし、いっこうに非行化の流れは止まらない。また民間でも、多くの人々が努力してカウンセリングをしています。そして、多くの学者が研究し、関連書物もたくさん出ています。

 結局、研究して分かってきたことは、「子供の問題」は子供だけの問題として考えていてもだめである。学校だけでも解決できない。家庭が問題であり、「親子関係」が問題だということでした。親子関係が崩れている。母親、父親が子供にどのように向き合うべきか、そういうことが根本的問題だということが分かってきたのです。

 そこで親子関係がどうあるべきかということについて、研究もされ、多くの書物も出ています。そこまではみんな分かっているのです。

 自分の子供が大変になったら、何とか良くしようと思って必死に解決策を求めます。

 いろいろな本も読み、カウンセラーのアドバイスも受けます。そのようなアドバイスを頂いたこと、あるいは本を読んで知ったこと、例えば「父親とはこうあらねばならない」「いつも優しいばかりではだめだ、時には本気で叱ってやらないといけない」など。それらは間違ってはいないし、立派なアドバイスが多いのです。

 ところが、私もこの問題を扱ってきて思うのですが、そのアドバイスに基づいて実際に自分の子供にやってみる。それが効を奏し、子供がそれを受け入れてくれて、だんだん良くなってきたというケースもあります。けれども、それを実行しても子供が全然受け入れない、反発する。まったく良くならないということのほうが多いのです。同じことを言っても、ある家庭では、子供がそれを素直に聞いて良くなってきた。しかし、別の家庭ではそのとおりに実行しても全然効き目がない、悪くなる一方だ。こうなってくると、どんなにカウンセラーや本からの良いアドバイスがあったとしても、それだけでは現実には解決にならないのです。

 なぜうまくいかないのか、親もそこで壁にぶち当たります。どうしていいか分からない。

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 次回は、「『親子の問題』は『夫婦の問題』①」をお届けします。


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