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家庭教育局だより 12
真の愛への出発「聖決式」②
人間始祖の堕落は「愛の過ち」から始まった

 今回は、2022年10月16日に行われた第14回「孝情礼拝」で語られた松山平男局長の説教を中心に、「聖決式」の意義や純潔の貴さを学びます。(『祝福家庭』2022年冬季号より転載)

松山平男 家庭教育局長

統一原理を通して人類歴史の真実を知った私たち
 しかし、考えてみてください。これは本当に私たちにとって、正しい愛の在り方でしょうか。周りがそうだからといって、私たちもそのような道を行くことが本当の幸せにつながるのでしょうか。

 私は小さい頃から、「あなたには将来結婚する(=祝福を受ける)相手がいて、あなたのことを待っている」と教えられて育ちました。幼いながらも、「あー、今この瞬間、僕の妻になる人が生きていて、この地球のどこかにいて、歩いたり、ご飯を食べたりしているんだろうなぁ」と妙に納得し、「いつかその人と出会うんだろうなぁ」と考えると、「それまで他の女の子とはつき合ったりしたらあかんなぁ」と、漠然と思っていました。

 そして、小学校、中学校、高校と、統一原理の学びを深めていくにしたがい、「純潔を守ろう」という心はどんどん強くなっていきました。周りの二世の兄弟姉妹もそうでした。

 では、私たちはなぜ、他の人たちとは違う、一見不自由かと思われる道を行こうとするのでしょうか。

 それは一言で言うならば、私たちが統一原理を通じて、人類歴史の真実を知ったからです。

 皆さんはこういった疑問を感じたことはないでしょうか。

 「なぜ、こんなに社会が発展しているのに、戦争はなくならないのだろう」「なぜ、世界中に食べ物があり余って、たくさん捨てられているのに、別の国では飢えに苦しむ人々がいるのだろう」「なぜ、社会では相手を蹴落とすのが当たり前の競争があるのだろう」「なぜ、同じ教室で学ぶ友達の間で、いじめのような、心を傷つけることが起こるのだろう」「なぜ、自分を犠牲にしてでも世のため人のために生きるような良い人がいる反面、自分かってに人の命を奪うような人がいるのだろう。同じ人間なのにどうしてなんだろう」―。

 真のお父様は、お若いとき、若者が自殺したという新聞記事を読んで、なぜこんなことが起こるのかと、何日も泣かれたと言います。

 このような、胸が苦しくなるような悲劇や悲しみは、人類の長い長い歴史を通じて何度も繰り返されてきましたし、今でも繰り返されています。ここで、私たちが決して忘れてならないのは、その苦しみと悲しみの全てを、天の父母様がただお一人で背負ってこられたという事実です。

 皆さんはすでに、統一原理のみ言を通じて、このような苦しみや悲しみの歴史が、人間の最初の先祖であるアダムとエバの過ちから始まったことを知っていると思います。その過ちこそが、「愛の過ち」でした。神様と人間にとって、最も大切なものが愛です。

 天一国経典『天聖経』のみ言を読んでみましょう。

真の父母様のみ言より
 愛を通して人間世界に幸福が始まります。人間自身が成し遂げようとする完成や理想実現は、愛の基準を離れてはあり得ません。宇宙万物は、愛を基礎として生きていきます。万物は、神様の愛を中心として始まりました。被造世界の中心である人間は、より一層愛を中心として出発したというのです。愛から出発し、愛によって成熟した基準を通し、愛を通して社会生活をし、愛を完成して霊界に帰っていくようになっているのです。
(天一国経典『天聖経』3・1・4・61)

 このみ言にあるように、愛から幸福が始まり、完成も理想実現も、さらには宇宙の万物、社会生活、永遠の世界も始まるのですが、その最も大切な「愛」の原型が壊れてしまった事件が、人類の始まりであるアダムとエバ、そして天使長の「愛の過ち」でした。統一原理ではこれを「堕落」と呼びます。

(続く)

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