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新 堕落性の構造 70

 現代人に不幸を招来する「心のゆがみ」。そんな悩みの尽きないテーマをズバッと解説! 人間堕落の根源からその原因を究明している一冊です。毎週木曜日配信(予定)でお届けします。

阿部 正寿・著

(光言社・刊『こう解ける! 人生問題~新 堕落性の構造』より)

19. 視野の狭さは自己中心から

◉日本の救いは世界貢献をしてこそ
 さて、それではどのようにしたらこの島国根性は解決できるのでしょうか。それは、堕落の時と反対の経路をたどることにより可能なのです。

 堕落の時に天使長は、親の立場に立っている神様の事情とか心情を中心に動くよりは、自分の寂しい気持ちを慰められたいという自己中心の動機で、エバを堕落させ、さらにはアダムまでも堕落させてしまったのです。これを復旧するには、堕落した天使長の子孫であるすべての堕落人間は、自分よりも神様を愛し、また神様の愛する者たちを愛さなければなりません。そうしなければ堕落性本性を脱ぐことはできないのです。それゆえ私たちは、自分よりは家族のために生き、家族は氏族のために、氏族は民族のため、民族は国家のため、国家は世界のために生きることによってのみ堕落性本性を脱ぐことが可能なのです。

 それを日本国民に当てはめてみるならば、日本は自分の国のために生きるよりは、世界人類のために生きる以外に道がないのです。世界貢献が叫ばれるゆえんです。現在日本は、世界第2位の経済大国になりました(1995年、執筆当時)。貿易黒字約1200億ドル、外貨保有高1500億ドル、対外純資産高6500億ドル(1995年)、いまだかつてどの国も達したことのない巨大な金額です。日本の独り勝ちです。世界からねたまれ、非難されるわけです。

 これは日本のためにだけ使うのではなく、世界人類を救うために神様が日本に与えた祝福なのです。もし日本がそれを正しく使わなかったら、日本は祝福を失い、滅びるほかはないのです。日本の救いは、神様の願いを中心に世界貢献することです。

 最後に、内村鑑三の言葉を付け加えておきます。「私は日本のために、日本は世界のために、世界はキリストのために、すべては神のために」。これほど明確に日本の針路を示した言葉がほかにあるでしょうか。

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 次回は、「人間の価値は企業で決まる?」をお届けします。


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