https://www.kogensha.jp/shop/detail.php?id=314

家族の絆づくり 258
自己肯定感が低い人の三つの特徴

ナビゲーター:阿部 美樹

不満と不安がつきまとう理由
 前向きに楽しく人生を生きるためには、「自己肯定感」が必要です。
 自己肯定感が高い人は、人生を前向きに見つめ、楽しく生きるようになります。自己肯定感が低い人は否定的に見つめる傾向があるので、いつも不満と不安がつきまといます。
 そのような人は、自己肯定感を高めようと意識し努力しても、なかなか高まらない傾向があります。

 そこで、自己肯定感が低い人の特徴を紹介します。

 第1の特徴は、「他人の評価に依存している人」です。
 自分の価値や評価を自主的に決められる人は、環境の変化や人間関係に影響されない傾向があります。しかし、他者が自分をどのように見ているかという評価を過度に気にする人は、環境に振り回されやすいものです。

 「あの人はできるのに、私はできない」など、他者と比較し過ぎて自分を見失うタイプです。
 特に、否定的な評価を恐れる傾向があります。この場合、周りの人から良く思われたい、悪く思われたくないという防衛本能からくる緊張感が常にあり、疲れることでしょう。


ブレーキを外そう!
 第2の特徴は、「過度な優越感を持っている人」です。
 「自分は優秀である」「周りの人よりも能力がある」「私は尊敬される存在だ」という「自意識過剰」な人がいます。

 このような人は自分に対する自信と万能感が強いのですが、周りの人は決してそのように認めているわけではありません。反対に評価が低い可能性があります。
 そうなると、自分の描いた自己像と現実とのギャップが出てきて葛藤が生じます。思いどおりにいかない葛藤によって、自己肯定感が低くなるのです。

 第3の特徴は、「完璧主義の人」です。
 本来の自己肯定感は、完璧な自分だから肯定するのではなく、ありのままの自分を受け入れる「自己受容」が大前提になります。
 しかし完璧主義の人は、完璧でなければ納得することができないという意識があるので、自己受容ができません。

 完璧主義の人は目標が高く向上心が強いのですが、完璧でなければ駄目だという意識なので、そうなれない自分に対して許せない心があります。
 自分に対してだけでなく、他者に対しても厳しい目を向け、人間関係がギクシャクしてしまう可能性があります。

 このような自己肯定感を抑制してしまうブレーキを外す必要があります。
 そのためには、人の評価を気にせず「自発的に生きる」こと、優越感を持たず「謙虚に生きる」こと、完璧主義ではなく「ありのままを受け入れて生きる」ことが大切なのです。