2023.03.04 17:00
霊界の実相と地上生活(78)
地獄の構造と組織
36家庭の李相軒(イ・サンホン)先生(1914~1997)が霊界のさまざまな事実を証しされたメッセージ、「霊界の実相と地上生活【霊界の様相編】」を毎週土曜日配信(予定)でお届けします。
世界平和統一家庭連合
第三部 天上の秘密
第三章 地獄編
二 地獄の構造と組織
「地獄」という名前は、真に神様に大変大きな痛みを与える名詞です。神様はここについて何も語れずにいらっしゃいますが、私たちは神様の心情を推し量っています。
地獄の構造とは、天国や楽園とは少しも比較できない所であり、地上生活の最も下流層の生活にも似ていますが、それよりさらに苦しい所です。朝起きても、夕方になっても生活の変化がありません。地上の下流層の厳しさには多少の流動性があるときがあります。人に助けられることもあり、その場を避ければ人の幸福を見ることもできますが、ここ地獄は、人の幸福さえも見ることができません。
例えば、地上生活においては、朝昼晩が来て、自分の会社や仕事場で衣食住を解決するために熱心に努力し、努力した対価ほどの月給をもらって生きていきます。それが共通的な地上の暮らしです。ところが地獄は、地上の最下流の生活と似ていますが、朝起きて訪ねていくべき仕事場がなく、仕事場があるとしても、そこに集まった霊人たちはみな、地獄で生活する霊人たちですから、仕事場にせよ、自分の家庭にせよ、すべてが常に戦場を彷彿(ほうふつ)とさせます。そこにおいては、互いに助け合って「ため」に生きるという心がなく、少しでも楽になってみようとする、自己中心的な生活が見えるだけです。したがって、働く能率が上がらないだけでなく、その雰囲気は常に暗く沈鬱で、互いに大変疲れ切った姿をして向かい合って生活しています。ここでも、地上の組織のような組織と階層があります。ここの上流層であるとしても、地上の下流層よりもさらに厳しいどん底の生活をします。ここの下流層は、地上でもめったに見られないような姿が多く見られます。
そして、組織の責任者が何人か共に集まって相談しようとすれば、もっぱら自分の席に座ったまま、呼ぶふりをしながら、集まりもしません。何度も再び集まれと言えば、手当たり次第に身の回りにある物をつかんでは投げ、最も低質な罵声を浴びせるばかりです。とにかく、このような姿を文章で地上人に理解させるというのは、大変難しいことです。それゆえ組織と構造があるとしても、本来の機能を発揮できずにいます。それゆえ、地獄という所は、それ自体だけで新しい革命をするというのは到底不可能です。しばらく前から興進(フンヂン)様は、地獄に対する新しい計画を立て、下流層の霊人たちに無条件に救済品を分け与えながら、彼らと親しくなるように努力していらっしゃいます。
ここの霊人たちは、生活自体があまりにも貧しくつらいため、自分たちの苦しさを解決することに集中するばかりです。しかし私たちは、彼らに神様を知らせ、自分たちの本性を見いだすための努力の結果は必ず現れる、ということを教えています。そして、彼らは神様を知らなかったために、罪を犯して生きたために、彼ら自身の姿がそうであるということを悟っています。そして、秋の収穫期の姿が、まさに彼ら自身の姿であることを指摘しながら、彼らに真なる人生を教えています。
そのようにして、ここで少しでも変わった姿になれば、彼らが直接他人を通じて自分の苦労の代価を与えよと教えています。「始まりが半分」(「物事は始めさえすれば半分は成就したも同じだ」という意味の韓国のことわざ)という言葉があるように、いつかは美しい実が結ばれることを信じて、熱心に努力しています。しかし、地獄に来るたびに、私は地上人にお願いしたく思うことがあります。どうか、ここに来ないでほしい、と。ここから楽園に行くのは、本当に遠く、時間がかかります。いつ神様のもとへ行けるのでしょうか。
(2000年10月20日)
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次回は、「地獄の人々と生」をお届けします。