2023.02.25 17:00
霊界の実相と地上生活(77)
地獄の現況
36家庭の李相軒(イ・サンホン)先生(1914~1997)が霊界のさまざまな事実を証しされたメッセージ、「霊界の実相と地上生活【霊界の様相編】」を毎週土曜日配信(予定)でお届けします。
世界平和統一家庭連合
第三部 天上の秘密
第三章 地獄編
一 地獄の現況
地獄とは、神様が最も嫌う所であり、神様の心を最も悲しませ、そして最も痛める所です。ここは、地上人がつらく苦しいときに、「ああ、地獄だ! 地獄のような生活だ」という表現をよく使いますが、それよりもっと深刻で難しい所です。何一つ思いどおりになることがなく、一抹の喜びも希望も見いだせない難しい所です。そして、最も厳しいのは、自分のつらく苦しい姿が常にむき出しになり、その姿を隠す場所がないので、互いにじろじろ見ながら怨讐(おんしゅう)になるしかないのです。これが地獄の深刻な状況です。ここの霊人たちには、希望も喜びもないため、いつも怒っていら立った姿をしています。その日その日を生きていく生活自体が、ひどく退屈です。
しばしば、地上では生活が厳しいと、「地獄のような世の中」と言う場合がありますが、それとは比較にならないほどに厳しい所です。地上では地獄のような生活をしていても、時として気楽に幸福に生きていく人を見ることができますが、ここでは美しい生を全く見いだすこともできません。そればかりではありません。常に悪臭が発生し、明るくないため、周囲を見渡せないことが多いのです。
そして、地上の生の結果によって、ここで最悪の姿で生きていくのです。ここでは、自分たちの生の姿をちょっと変えてみたくても、それは全く不可能なことです。簡単に言うならば、地上で暮らす時の最高に美しい姿で生きていく所が天国ならば、地獄は地上で暮らす時に自分が犯した罪悪の姿を最悪に表現して生きていく所です。それゆえ、この世界のすべての動植物さえも、かわいそうなことこの上ありません。ここは、人間相互間の授受の関係が断ち切れているため、自分自体の色を発揮できずに生きています。言い換えれば、人間の本然の属性から外れており、人間自体の色がほとんどありません。したがって、ここの万物は、暗闇に覆われ、その個体の固有で独特な光を発現できずにいます。
では、ここは常にこのような姿で生きていくのでしょうか。ここの霊人たちは、彼ら自らここに来て、このように苦しく生きているという事実さえ悟れずにいます。ところで、この中から脱皮できる方法はないのでしょうか。そうではありません。神様は、ここをすべてなくしてしまい、ここのすべての塀と壁を崩してしまい、豊かで美しい上流層のように復帰して、共に暮らしたがっていらっしゃいます。これが神様の心情であり、神様の救いのみ手です。それゆえ、ここでもセミナーや修練会があり、教育の場まであります。このような教育に参加して、新しき人になることを願う神様のみ意(こころ)に従っていけば、救済の道があるのです。
ここにも各宗教団体の代表たちが訪問することができ、個人の伝道の道が開かれているため、いろいろな層の人々に教育しています。しかし残念なことに、自分たちの見解から抜け切れないため、救済されるにしても、上流層へ行く者は極めてまれです。地獄の垣根から抜け出た者は、全くいないというわけではありません。ここを復帰するために、様々な側面から修練を試みています。
最も重要な問題は、興進(フンヂン)様が受け持っていらっしゃいます。興進様はここでの事情を、真のお父様が霊界に来られる前に整理しようと努めていらっしゃいます。朴鍾九(パク・チョング)宣教師が、タイガーのように情熱的に努める姿と、興進様の沈鬱な姿の前に、病んだ者たちの心がたやすく開かれてほしいと、切に願うばかりです。私たちは、ここの復帰のために、総進軍する準備をしています。
(2000年10月17日)
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次回は、「地獄の構造と組織」をお届けします。