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霊界の実相と地上生活(79)
地獄の人々と生

 36家庭の李相軒(イ・サンホン)先生(1914~1997)が霊界のさまざまな事実を証しされたメッセージ、「霊界の実相と地上生活【霊界の様相編】」を毎週土曜日配信(予定)でお届けします。

世界平和統一家庭連合

(光言社刊『霊界の実相と地上生活』より)

第三部 天上の秘密
第三章 地獄編
三 地獄の人々と生

李相軒先生

 神様は、人間を創造する時、地獄を創造して、そこで常に苦しみながら生きていくようになさったのではありません。神様は常に、苦しんでいる子供たちのことを思い、心を痛めていらっしゃいます。ある日、神様は「相軒!」と私を呼びながら、「お前の一番の願いは何か。お前はどんなとき最も幸福か。お前はどんなとき最も心が窮屈で痛いか」と尋ねられました。

 それで、私は神様に尋ねてみました。「神様、おっしゃってください、神様! あなたが言わんとされることを話してください!」と。そして、「苦労している子供たちにお会いになりたいのでしょう」と尋ねると、神様は、「相軒よ、私の心をお前は察してくれるのだなあ」とおっしゃいました。ところが、真っ暗闇の中で、おぼろげに照らす明かりの中を、とても細い一筋の光に沿って銀色の鈴のような水滴が、ぽろぽろとこぼれるように流れ落ちていました。その瞬間私は、「これは何だろう」と思って詳しく見てみると、それはほかでもない、子供たちに会いたいという神様の心の涙でした。私はその銀色の鈴のような涙を一粒抱いて、地獄へ持っていきたいと思いました。そして、地獄にいる人たちに、「これは子供たちに会いたい神様の心の涙が集まって、一粒の水滴になったものです」と知らせてあげたかったのです。そのような日々が数え切れないほど多くありましたが、地獄はいまだに解放されていません。

 ある日、興進(フンヂン)様は榮進(ヨンヂン)様を連れて、悲惨な場を見せるために苦労しながら地獄に向かわれました。その時、後ろで興進様のお供をしていたタイガー朴(パク)先生は、「まだ早いのではないでしょうか」と引き止められました。ところが、興進様と榮進様は声を合わせて、「大丈夫ですよ」とおっしゃいました。すると、突然私たちの前に、頭からつま先まで全身が、腐った汚水のぬかるみに落ちて出てきたような女性が現れ、「私を救ってください!」と言ったのです。よく見るとその女性は、若くして自殺した人でした。数多くの日々をここで送ってきたのですが、救ってほしいと言うのです。興進様と榮進様は、このような悲惨な姿を御覧になり、どうすることもできないまま、救ってあげたいという思いで辺りを注意深く見回すと、このような姿で生きている人々があまりにも多くいました。興進様と榮進様は、途方に暮れていらっしゃいました。二人の兄弟は、互いの顔をじっと見合わせながら、言葉を失い……。

 地獄の現場はこれだけではありません。淫乱で滅びた者は、身の毛もよだつような蛇の穴の中を避けて通り、おびえる姿をしています。人の財産や物を奪って地獄に来た者たちは、口が裂け、胃が外に飛び出して流れた姿をしています。うそで人をひどく非難した人々は、目がひっくり返って飛び出し、舌が外に飛び出した姿をしています。そして、公金で滅びた者は、大きなビルの下敷きになっています。このような姿は、とても言葉では表現できません。

 これらの生をいつ本来の位置に戻すべきかという問題をめぐって、興進様は神様から特命を受けられました。それは「一日も早く、彼らをみな苦痛の中から解放しなさい」という命令でした。ところが、これらの群れがあまりにも多いため、興進様は小さな蕩減(とうげん)条件を立てて救い出そうとされました。そうして、そこで原理修練のためにグループ別に集まりを持って、そこに必要な人材と物品を準備しながら、様々な努力をしていらっしゃいます。こちらの実情は、具体的にすべてを説明することはできませんが、興進様は、このような地獄の姿だけは真のお父様に見せてはならないという強烈な執念を持っていらっしゃいます。今後は、もうこれ以上、地上から地獄に来る数字が増えないことを切に願うものです。

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 次回は、「地獄という所」をお届けします。


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