FSコーチング講座 107
FSコーチングにおける四位基台と正分合作用②

ファミリーサポートコーチング講座

　「ファミリーサポート（FS）コーチング講座」は、文字どおり、より良い家族関係や人間関係を実現するために読者の皆さまをサポートするコーチング講座です。
　毎週月曜日配信予定です。皆さまの家庭生活、信仰生活、社会生活にぜひお役立てください。

第107回 FSコーチングにおける四位基台と正分合作用②

ナビゲーター：西森 響
監修：阿部 美樹（伝道教育局）

　今回は前回に引き続き、四位基台と正分合作用について、FSコーチングの立場から考えます。

　FSコーチングでは、主に3種類（「陽陰の統合」「ポジションチェンジ」「チェインプロセス」）のスキルを用います（参照：第98回「改めて、ファミリーサポートコーチングとは②」）。

【陰（負）の感情を整理する「陽陰の統合」】
　陰（負）の感情を整理する「陽陰の統合」を原理的に考えてみたとき、「個体的四位基台（第一祝福）」形成のために役立つと思われます。

　二性性相の中和的主体である父母なる神の似姿になるためには、私たちも同様に心の部分で陽の感情と陰の感情のバランスが取れることが大切になります。

　陰の感情が陽の感情よりも大きく、均衡が崩れている状態が、葛藤や不安や苦痛の状態です。
　その場合、コーチがクライアントの楽しかった思い出や感動の体験や神様との出会いを質問し、陽の感情を高めます。
　その後、陰の感情を見つめ直し、肯定的な意味を見いだすなど、陽性と陰性のバランスを取れるように導きます。

　これは神の心情を正とし、陽性と陰性に分かれた感情が授受作用を成すことによって、陽陰が統合された合性体が形成されることを意味します。さらにその心と体の授受作用によって「個体的四位基台造成」を成していきます。

　このように、「陽陰の統合」は、個人が第一祝福の完成に向かうようサポートします。

【人間関係改善の「ポジションチェンジ」】
　「ポジションチェンジ」は、特定の人との人間関係を改善することを望む場合に用います。

　「ポジションチェンジ」は、人間関係、特に家族関係の向上、円滑な対話の実現などを目指すので、「家庭的四位基台（第二祝福）」形成のために有効だと言えます。
　家族以外の人との人間関係改善を望む場合でも、家族のような愛の関係性を築くという点から見れば同じです。

　父母なる神は真の愛の主体として正の位置にいらっしゃり、神から分かれた陽性と陰性である夫婦（あるいは父母など）が授受作用によって良い関係を実現させて神の似姿である合性体を実現していくようになります。

【夢の実現・目標達成の「チェインプロセス」】
　「チェインプロセス」は、夢の実現や目標の達成を望む場合に用います。
　夢の実現のためには、心で構想理想を描き、体を動かして具体的に環境圏に働きかけて創造していくことが必要です。

　これは人間が万物に対する主管性を完成することであり、人間が第二の創造主になることでもあるので、「チェインプロセス」は、「主管的四位基台（第三祝福）」形成のために有効だと言えます。

　コーチングは、創造主としての神の似姿になることを目指し、成功や幸せな姿をイメージすることで内的四位基台を形成します。
　その後、体や万物を使って実体化できるように実践することで外的四位基台を立てるようになります。

【三大祝福】
　このように、コーチングにおいて三つのスキルを活用するのは、第一祝福の個体的四位基台、第二祝福の家庭的四位基台、第三祝福の主管的四位基台という「三大祝福の実現」をサポートするためなのです。

　どんな相談であっても、三つのスキルに分けることができるのは、人間は誰もが三大祝福を実現することを願っているという心の表れでしょう。

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　次回は、責任者コーチング講座に参加された50代女性の感想をお届けします。

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