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霊界の実相と地上生活(75)
楽園の組織

 36家庭の李相軒(イ・サンホン)先生(1914~1997)が霊界のさまざまな事実を証しされたメッセージ、「霊界の実相と地上生活【霊界の様相編】」を毎週土曜日配信(予定)でお届けします。

世界平和統一家庭連合

(光言社刊『霊界の実相と地上生活』より)

第三部 天上の秘密
第二章 楽園の世界
二 楽園の組織

李相軒先生

 楽園世界の組織や構造は、平面的に見れば地上生活のそれと類似しているようですが、詳細に見つめてみると根本的な差があります。例えば、地上では何か必要なら、その品物を手に入れるためには多くの人材と時間と段取りが必要です。しかし、楽園世界にはその品物の購入先があちらこちらに散在しており、様々な種類の品物が常に豊富にあるので、望みさえすれば常にたやすく購入することができます。地上では何かを購入するには、卸売から小売を経て、自分の手に入るまで、いろいろな段階を経るようになっています。そして、そこに必要な品物がないとき、徒労に終わることもあり、お金が足りなくて購入できないときもあります。しかしここでは、自分に必要な品物は、どこでも常に手に入れることができます。

 地上人には理解しがたいことでしょう。楽園世界には、地上のように時間に追われながら、疲れるほどに生きる理由が全くありません。

 そして、もう一つ例を挙げてみましょう。キリスト教会で牧師を中心として、日曜日ごとに礼拝を行うとき、各所から多くの信者たちが教会に集まってきます。地上では、タクシーやバスや乗用車を利用して礼拝に参加します。では霊界の霊人たちは、どのようにして礼拝に参加するのでしょうか。牧師が礼拝を行う時間になれば、信徒たちがいつの間に集まったのか分からないのですが、全員が一カ所に集まっていて、礼拝を終えると、既に彼らは各自の位置に戻っています。

 皆さんは、ここの様子が理解しがたいでしょう。この楽園は、その規模や姿において霊界の上流層と似ている点が多少あります。それゆえ、組織の集まりや動きにおいて、人材が必要なときがあり、全く必要でないときもあります。グループの集まりにおいて、常に余裕があり、生活のスタイル自体も穏やかです。

 では、どんな組織で構成されているのでしょうか。地上生活と似た組織が、ここにも大部分存在しています。しかし、ここの霊人たちは、人生の目的も希望も同一です。ひたすら神様のために生きるという目的だけです。

 そして、仏教徒においてもいろいろな団体があります。では、仏教徒も神様に向かって生きるという希望を持っているのでしょうか。そうではありません。しかし、仏教圏で善良に生きてここにやって来た霊人たちは、彼らの教派が多少違っても、彼らの生きてきた基準を中心として、穏やかに生きています。それゆえ、そこでも伝道活動が必要なのです。教派ごとに伝道をしています。大部分の組織、社会の姿は、地上と似ています。地上において仏教圏では極楽を、キリスト教では天国に向かって信仰するように、ここの教派の組織もそれに似ています。

 では、ここの様々な教派で、真の父母様が誰なのか知っているでしょうか、知らないでしょうか。仏教圏や儒教圏にいる大部分の霊人たちは、真の父母様を知らずにいます。それで彼らのために原理修練をたくさん実施しています。この点も、地上と似ているといえるでしょう。また、地上生活においては、組織をつくるたびに人材が必要で、労働の対価が支払われますが、ここでは組織の活動範囲が様々な分野に分かれていても、教会の会やサークルのように、人材が全く要らない場合が多いのです。ここの大部分の霊人たちは、時間的な焦燥感や切迫感を覚えることはなく、常に余裕ある姿で生きていきます。そしてここの組織社会は、地上のようにお金が必要ではありません。では、どのように暮らし、自分たちの労働の対価がどのように支払われるのでしょうか。

 日付や時間に関係なく、自分が必要な物はどんな物でも、それが置いてある場所に行って思いどおりに持っていったり、互いに必要でない物があれば、交換して使ったりもします。楽園の世界自体が、各自の家庭のようにこぢんまりとして豊かです。あちこちに彼らに必要な物が常にたくさんあるために、彼らは各自の必要な物を購入するにおいて、互いに争いません。

 皆さん、考えてみてください。楽園もこのように豊かで平和なのに、神様がいらっしゃる天国は、どれほど素晴らしいでしょうか! 懐かしき我が家、永遠なる安息所は、神様がいらっしゃる平和なエデンの園であるので、そこに向かって熱心に生きていこうではありませんか!

20001012日)

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 次回は、「楽園の生活」をお届けします。


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