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霊界の実相と地上生活(73)
悪霊の正体

 36家庭の李相軒(イ・サンホン)先生(1914~1997)が霊界のさまざまな事実を証しされたメッセージ、「霊界の実相と地上生活【霊界の様相編】」を毎週土曜日配信(予定)でお届けします。

世界平和統一家庭連合

(光言社刊『霊界の実相と地上生活』より)

第三部 天上の秘密
第一章 天使世界
二 ルーシェルが堕落したのちの天使世界

李相軒先生

悪霊の正体
 神様は、人間を創造される時、未成熟期にある人間を愛し、様々な側面から保護し、助けるために天使を創造されました。ところが、このような天使たちの中の一部は、ルーシェルの誘惑に陥って追従し、サタンの姿になってしまいました。彼らはルーシェルと共に人間を悩ませ、人間に苦痛を与え、悪事を引き起こしてきましたが、これがほかでもない、罪悪の歴史です。

 ところで、悪霊とは、いったいどんな存在でしょうか。神様が悪霊という被造物をつくったのでしょうか。そうではありません。悪霊とは、神様によってつくられた人間のうち、神様のみ意(こころ)に逆らい、ルーシェルの意に追従して生まれた存在です。人間は、地上生活において神様をあがめて善なる行いをしてから霊界に来れば、決して悪霊と化すことはありません。しかし、地上生活において、到底許されない罪人の姿で生きた者が霊界に来れば、悪人たちがとどまる所へ行くようになります。そこがまさに天上地獄です。

 そして彼らは、地獄にとどまるにしても、すべてが悪霊と化すわけではありません。天上地獄にいる人々は、自らの環境や位置にとどまることなく、常にあちこち遊離してさまようことができるため、時々、一カ所に定着していた地獄人が自らの位置を離れることがあります。これがまさに「悪霊」です。では、地獄人は、どのようにして悪霊と化すのでしょうか。

 天上においては、善なる天使と悪なる天使が活動しています。悪なる天使は、自分たちの側に抱き込もうとしてしばしば地獄人を訪ねては、たびたび誘惑する場合があります。彼らはある地獄人に、「あなたをここよりもっと良い所に送ってあげよう」と言って欺き、現在の環境に不満を感じるように誘導し続けながら、そこにとどまれないようにその心を揺さぶるのです。そうなれば地獄人は、自分の暮らす所があまりにも苦しくて悲惨なため、その位置からもっと良い環境に移されたいという切実な思いを抱くようになります。

 悪なる天使たちは、体の苦痛が激しい地獄人に、その苦痛を治癒してやると誘い込んで、その地獄人の子孫に苦痛を与えるなど、様々な次元から誘惑の手を四方に広げながら、自分たちの勢力確保にあらん限りの力を発揮するのです。彼らは何とかして自分たちの味方になるように力を尽くして地獄人を助けるため、難しい環境にとどまっている地獄人は、誰でも心が傾いて悪なる天使についていくようになっています。

 そのようになった地獄人は、サタンの仲間となって、地上の人間を苦しめるようになるのです。地上の人間の中でも、最も彼らが襲撃しやすい存在は、彼らの子孫です。それで彼らは、自分の子孫を訪ねていくのです。そこで悪なる天使たちと共に、地獄で苦しみながら流浪し、さまよう霊人たちと結集し、地上人を苦しめるのです。そうなると、その地上人はひどい病気にかかって病院に行く場合もあり、原因不明の病気で死に至る場合もあります。このとき、肉身を失った霊人は、再び地獄に来てサタンのアジトにとどまるようになるので、悪の勢力はますます増加していくのです。

 このような過程を経て、その霊人は苦痛で孤独な立場にとどまるのですが、神様は御自身の子女が懐に帰ってくることを、いちずに待っていらっしゃいます。悪なる天使(サタン)の魅惑によって、非原理的な立場に立つようになった霊人は、すべて悪霊と化すようになります。

 ところでこのとき、地上において、サタンと悪霊の正体を見抜き、自らの信仰と知性で彼らの誘惑をはねのけ、打ち勝つことのできる地上人が少なからずいます。皆さんも自己の現実をしっかりと把握し、自らを主管して、サタンや悪霊の誘惑に惑わされないでほしいのです。大抵の信仰者は、サタンと悪霊の誘惑に打ち勝つことができます。サタンと悪霊の正体をうまく判断できない場合は、自分よりも信仰や人格面において優れた人生の先輩に、必ず相談すべきでしょう。とにかく私たち人間は、サタンや悪霊の誘惑に負けることがないよう、特に注意すべきです。

 今や、自分の名前で祈るというこの時代に、真の父母様は、すべてを克服できる様々な実相を私たちに教えてくださいました。それゆえ私たちは、成熟した信仰者の姿勢に立ち返り、永遠なるこの国において、神様の願わざる所に落ちないように最善を尽くさなければなりません。このような時代に、私たちは自らの姿勢を、いま一度振り返らなければなりません。ルーシェルとその残党たちの正体が白日のもとにさらされた以上、私たちは何も恐れることはありません。

 一方、私たちはこの事実を、地上のすべての人に一日も早く知らせなければなりません。そして、ルーシェルの残党たちがとどまるアジトを、ごうごうと焼き払ってほしいと思います。それは自らの位相を確認する道であり、自らの信仰の安息地を準備する道でもあるのです。そうして、私たちの永遠の父母、神様を迎えることのできる平和な安息地が一日も早く定着するように、総力を傾けることを願います。

質問:天使世界にも繁殖がありますか。

回答:天使世界だけでなく、こちらのどのような被造物も繁殖することはできません。

質問:創造当時の人間の数はごくわずかでしたが、天使の数が数え切れないほど多いならば、そんなに多くの天使はどこにとどまっていたのでしょうか。それ以降、人間の数が幾何級数的に増えましたが、その時また天使を創造されたのでしょうか。

回答:神様は天使を創造する時、多くの群れを創造されましたが、人間を保護するための天使は、すべての万物と共にとどまりながら、主人を待ってきました。また、人間の数が増えたとしても、真の主人といえる人間がいなかったため、天使たちは万物と共に寂しく待ってきたのです。

20001010日)

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 次回は、「楽園の構造」をお届けします。


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