ファミリーサポートコーチング講座

 「ファミリーサポート(FS)コーチング講座」は、文字どおり、より良い家族関係や人間関係を実現するために読者の皆さまをサポートするコーチング講座です。
 毎週月曜日配信予定です。皆さまの家庭生活、信仰生活、社会生活にぜひお役立てください。

104回 先祖の罪ではなく神様からのプレゼント

ナビゲーター:西森 響
監修:阿部 美樹(伝道教育局)

 今回は、牧会者コーチング講座で学んだ内容を実践した50代男性の感想をお届けします。

孤独感から解放されず苦しんでいたAさん
 私はFSコーチングを学び、現在認定コーチの取得に向けて取り組んでいる途上です。
 FSコーチングでは「陽陰の統合」と呼んでいるスキルが葛藤など負(陰)の感情を整理するのにとても役立つということを学びました。

 今回は、常に孤独感から解放されず苦しんでいたAさんが、セッションを受けて神様の愛を実感された内容をお伝えしたいと思います。

 Aさんは、過去の体験から人間不信、対人恐怖があり、常に孤独感から抜けられず苦しんでいました。

 まず私は、Aさんのこれまでの人生に寄り添いながら傾聴し、承認していきました。その土台で、改めてコーチングがAさんの課題の解決に役立つことを伝え、セッションを行いました。

Aさんも思っていなかった展開へ
 Aさんの心の中の陰の感情のイメージは「常に暗く冷たい部屋の中で一人寂しく膝を抱えて泣いている」とのことでした。
 部屋の壁の色を聞くと、「色はグレーで、四角に囲まれた部屋の中にいて、抜け出せない」と表現しました。

 その後Aさんの神体験を聞くと、最初の祝福が駄目になったあと、21日間の特別精誠条件を立てた時、条件完了後の祈祷の中で、「頑張らなくてもいいんだよ、ありのままの自分でいいのだよ」という神様の声を聞いたという体験を話してくれました。

 その神様と自然の中に出かけるイメージを描いてもらい、その時神様がどのようにAさんを見つめているか感じ取ってもらいました。
 陽の感情が引き出された神体験のイメージで、「グレー色で四角に囲まれた部屋を見るとどのように見えますか?」と質問すると、Aさんの答えは意外にも「その場所は戻ってきたい場所である」と答えました。

 神体験を話す前は「その部屋の小さな窓から、人々が楽しそうにしている様子をうらやましく思いながら、人の輪に入れない自分を変えたい」と思っていたようです。
 そして、部屋を「壊したい」という思いになるかと思っていたそうですが、意外にも本心から湧き上がってきた思いは、その部屋を「残したい」という思いでした。
 Aさんは、心の中の陽陰が統合された後、部屋の見方が変わったのです。

神様がつくってくれた場所
 「陰の感情は悪ではなく、全てのことに肯定的な意図があり価値があります。それは何だと思いますか?」と質問すると、「今まで暗く冷たいと思っていた部屋が、今では、誰にも邪魔されず落ち着く場所と感じます。その部屋は、自分の課題、欠点を表していると思っていましたが、個性、純粋さを表していると思います」と答えました。

 その場所はAさんにとって安心安全な場所であり、神様がつくってくれた場所であり、いつでも戻ってきてもよい場所なのではないでしょうかと話しました。
 すると、Aさんは「その部屋は、先祖の罪、カルマ(業)ではなく、傷つきやすい自分を守るために神様が用意してくれた神様の愛だと感じます。最初は、ただ無機質なコンクリートの灰色ではないかと漠然と感じていましたが、その部屋も自分の個性であり、神様からのプレゼントだと思います。暗くて分からなかっただけで、実はその壁には金箔が貼られているのかもしれないと感じるようになりました」と語り、その瞬間に涙があふれてきました。

多くの人の役に立つコーチに向かって
 Aさんは、セッションを通して心のバランスが整い、これまでの見方や感じ方が変わり、自己肯定感が上がって神様の愛を実感することができたという、素晴らしい証しをしてくれました。
 まだまだ、コーチとしては未熟な私ですが、自分自身を錬磨して多くの人の役に立つコーチングができる牧会者になりたいと思います。
 ありがとうございました。

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 次回は、責任者コーチング講座に参加された60代女性の感想をお届けします。

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